夏、脱水症状を防ぐために重要な白米

夏、最も危険なのは「脱水症状」に陥ること。何年かに1度は病院に運ばれる選手が出るため、原監督らは常に注視している。朝起きてすぐに水を1杯飲ませ、みそ汁を含めた水分摂取も心がけさせている。

その上で、白米を食べることが、脱水症状の予防としてすごく重要だという。

中野トレーナー 糖質を1グラム体に入れると、水が3グラム吸着する。ということは、ちゃんと糖質を摂っていないと、体に保水できないということです。夏バテでご飯が食べられないと糖質が摂れず、体内の保水できる量が少なくなってきます。脱水症状の対策には水を飲むイメージがありますが、体内に保水させるためにも、しっかり炭水化物…糖質を摂ることが必要です。

今年2月の別府大分毎日マラソンを、当時4年生の吉田祐也は初マラソン日本歴代2位の2時間8分30秒で走破した。彼は学生時代、こんなルーティンを重ねてきた。

原監督 彼は白米を毎食300グラム計量して食べ続けていました。そこまで努力してエネルギーを蓄えていました。

青学大駅伝チームのトレーナーを務める中野フィジカルトレーナー
青学大駅伝チームのトレーナーを務める中野フィジカルトレーナー

1日30品目摂取は昔。今は14品目で十分

脱水症状は夏に最も危険な敵。ただ、頑張って夏を乗り越えられたとしても、きちんと摂っていなければ秋に響いてくるものがある。俗に言う「夏の疲れ」。貧血の症状だ。

中野トレーナー 夏は非常に発汗し、体内から鉄分やミネラルが出て行きやすく、貧血を起こしやすい。頑張って夏合宿を乗り越えても、食事をしっかり取っていないと、秋ごろから貧血の症状が出始めてしまう。なので、糖質だけでなく鉄分、ミネラルの摂取もすごく重要になってきます。

だからこそ、バランス良い食事をしっかり取ることが大切になってくる。

中野トレーナー 私は1日14品目摂ることをすごく意識していて、選手にも伝えています。昔は1日30品目と言われていましたが、健康を維持するためには14品目で十分で、品数を多くし過ぎるとカロリーオーバーになるので気をつけてください。

次のページ指導者にこそ問われる「自主性」の意味