「パワフル」で「情熱的」、総合でも10位に

博報堂DYメディアパートナーズが7月に発表したアスリートイメージ調査で、リーチは「パワフルなアスリート」でプロ野球西武の山川内野手に次ぐ2位。「情熱的なアスリート」でも3位に入った。日本のスポーツ界を代表する選手として迎える3度目のW杯。頭の中には、勝利とは別に、伝えたい思いがある。それは、ラグビーの日本代表を語る上で、常につきまとう「外国人ばかり」の声に対する、リーチなりの答えでもある。

「代表にはこれからも外国人選手はいる。外国人が入ることでチームが強くなる部分もあるし、人種関係なく同じ目標に向かって一生懸命にやっているところを見せたい。世界のグローバル化に、日本は少し遅れている。今後、日本も外国人と一緒に仕事をしないといけない時代が来る。僕が日本に来たとき、外国人なんて見なかった。でも、今は電車に乗れば車両に1人はいる。そういう時代。日本人だけじゃなくて、今日本に住んでいる外国人にも、今のグローバルな日本代表の姿を見せたい。自分の国のスタイルだけで日本にいるとうまくいかない。大切なのはお互いの文化を理解し、リスペクトすること。ラグビーはそういうスポーツ。スポーツでそれができていることを証明することも、今回のW杯の1つのポイントだと思っている」

7月から8月上旬までのパシフィック・ネーションズ杯で5年ぶりの優勝を果たすなど、日本代表は確かな手応えの中でW杯に臨む。開幕までのカウントダウンが進み、期待は日ごとに高まりつつある。あの歓喜を再び―。その中心に、リーチがいる。【取材・構成=奥山将志】

◆ラグビーの各国代表でのプレー資格 現在の条件は①当該国・地域で出生している、②両親、祖父母の1人が当該国・地域で生まれている、③36カ月継続か通算10年にわたり当該国・地域に居住している。継続居住期間については20年12月31日以降、36カ月から60カ月に延長される。

◆ラグビー日本代表のW杯日程 1次リーグ=9月20日ロシア戦、同28日アイルランド戦、10月5日サモア戦、同13日スコットランド戦。上位2チームに入れば決勝トーナメントに進出

(2019年8月18日付日刊スポーツ紙面掲載)