帝京大ラグビー部も貧血改善を実感

実際、アサイーをとり続けているアスリートたちは、貧血改善に効果があったと実感している。

フルッタフルッタのアサイードリンク
フルッタフルッタのアサイードリンク

帝京大ラグビー部は2008年当時、血液検査で貧血の選手が多かったため、鉄を多く含む食材などとともに、アサイーの摂取を始めた。今ではレギュラーメンバーを中心に練習後、180mlのドリンクを1本飲んでいるという。

岩出雅之監督は「貧血で全く走れなかった選手が走れるようになり、(09年の)初優勝に貢献してくれた」と、アサイーパワーが大学選手権9連覇の礎になったと話した。「鉄分が豊富だから貧血に良いのかと思っていたが、まさか体の中で造血していたとは…。この研究結果によってアサイーがどのような影響を及ぼすのか、選手たちに説得力のある説明ができるし、チーム全体の底上げにつながる」と、今年度の王座奪回に意欲を見せた。

帝京大ラグビー部の岩出雅之監督
帝京大ラグビー部の岩出雅之監督

ドーピング違反にならない食品

スーパーGTなどで活躍するレーシングドライバーの横溝直輝選手も、アサイーを愛用する1人。車内が80度ほどになるモータースポーツは、サウナの中で全力疾走するような過酷な競技のため、以前はレース終了後、貧血で気分が悪くなり、トイレに駆け込むことが多かったという。

「ブラジル人レーサーが『アマゾンパワー』と言って飲んでいる紫色の粉末がアサイーだと知り、レース後に摂るようになった。ドーピング違反にならずにパフォーマンスを最大限に発揮できる食品は数少ない。研究発表を聞いてますます欠かせないものになった」と粉末のアサイーを、いかに上手に口に入れるかを説明してくれた。

レーシングドライバーの横溝直輝選手
レーシングドライバーの横溝直輝選手

山梨学院大陸上部もトライアル使用

また、山梨学院大陸上部の短距離、投てき、跳躍部門の選手たちも、トライアル摂取を始めている。現在は週5日、1日1回、180mlのドリンクなどを摂りながら、定期的な血液検査で状況を見ていくという。

スポーツ栄養アドバイザーの石川三知氏
スポーツ栄養アドバイザーの石川三知氏

山梨学院大スポーツ科学部の兼任講師でもあり、陸上部をサポートするスポーツ栄養アドバイザーの石川三知氏は「スポーツ界において造血は貧血の改善だけでなく、パフォーマンスアップのために重要視されている。高地トレーニングや低酸素トレーニングはそのためにあるわけで、自己輸血やEPO製剤の利用がドーピング問題になるほど。一方で、アサイーはリオデジャネイロ五輪の選手村でも提供された実績もあり、安心できる素材」と、今後の研究発表にも期待していた。

【アスレシピ編集部・飯田みさ代】