エンゼルス大谷にオムレツ伝授
村野さんはプロ野球選手との交流も多い。エンゼルスの“二刀流”大谷翔平とは大リーグ移籍前から。「朝食で卵は簡単にタンパク質を取れる」とオムレツを伝授した。他にも西武の内海哲也投手、巨人の田口麗斗投手らから自主トレ期間中、約1カ月の食事担当を務めた。「競技は違っても同じアスリート。体脂肪を下げて筋肉量を上げて、ケガをしにくい体作り。共通することは多い」と話す。
神戸では試合前、トップチームの選手が三木谷ハウスで昼食を取る。MFアンドレス・イニエスタは、意外にも焼き芋が好物。村野さんが手軽に食べられるものと提供してはまったという。ルーカス・ポドルスキが好む味付けはシンプルに塩とこしょうのみ。そして肉はしっかり焼いて。それぞれに個性があっておもしろい。そして、そこから学ぶことも少なくない。
自身の飲食店より寮母を選択
C大阪からのオファーがある前、自身の飲食店を開くプランもあったという。しかし「選手はみんなかわいい」という寮母としてのおもしろさ、そして寮母として培ってきた経験、知識を広めるために「新たなチャレンジを」と今回の依頼を受けた。
活動の幅を広げるため、2月に「SundayMonday」という会社をたち上げた。社名の由来は明子の明を分解した「日」と「月」から。講演依頼などの仕事を受ける。「若いスポーツ選手にとって、寮母さんは大事な存在だと思うんです。やってやろうという人が増えていけば」。
食も未来のスーパースターを生む一因となる。C大阪にも未来の日本サッカーを担える原石がゴロゴロいる。村野さんの新たな挑戦は、その手助けとなる。【実藤健一】
(2019年4月1日、ニッカンスポーツ・コム掲載)