いくつ知ってる? おせち料理のいわれ
おせち料理の食材には、ひとつひとつにおめでたい意味やいわれがあります。食材や料理に込められた願いを知り、家族の健康や幸せを祈りましょう。
<祝い肴、口取り>
◆黒豆 まめ(健康で勤勉)に暮らせるように。
◆ちょろぎ 黒豆に添えられている赤い漬物。シソ科の植物の地下茎を食用としたもの。長老喜、千世呂木と書き、長寿を願う縁起物。
◆田作り(ごまめ) 五穀豊穣を願い、昔は田畑に肥料として小魚を使ったことから、豊作を祈って。
◆たたきゴボウ ゴボウは深く根を張ることから土台がしっかりするように。またその形状から、細く長く幸せであるように。たたいて身を開くことから「開運」の意味も。
◆数の子 数の子はニシンの卵。「ニ親(にしん)健在」に通じ、卵の数が多いことから子孫繁栄を願って。
◆かまぼこ めでたい色とされる紅白。紅はめでたさと慶びを、白は神聖を表し、半円形は日の出を象徴しています。
◆昆布巻き 喜ぶの「こぶ」にかけて。
◆伊達巻き 書物の巻物を思わせる形から、知識、勉学向上の願いをこめて。
◆栗きんとん 栗は「勝ち栗」と呼ばれる縁起物。きんとんは漢字で「金団」と書き、財宝を意味する。
◆お多福豆 福が多く訪れることを願って。
◆錦玉子 黄身と白身の2色が金と銀に例えられ、縁起の良さを象徴。2色と錦を語呂合わせしているとも言われます。
<酢の物、焼き物>
◆レンコン 穴があいていることから、将来の見通しが開けるように。
◆菊花カブ 冬が旬のカブを、おめでたい菊の形に飾り切りし、紅く染めて紅白の酢のものに。消化に良い栄養素を含み、ごちそうが並ぶ中の箸休めにぴったり。
◆小肌粟漬 小肌はコノシロという魚の成魚になる前の名前。出世魚なので、縁起が良いと言われています。クチナシで染めた粟で、五穀豊穣を願います。
◆エビ 加熱すると背が丸くなるところから、腰が曲がるまで元気に過ごせるようにと願って。
◆ブリ 成長とともに呼び名が変わる出世魚であることから、立身出世を祈願して。
◆鯛 めでたいの語呂合わせで、祝い事には欠かせない魚。
<煮物>
◆サトイモ 親イモの根元から小イモが出て育つので、子孫繁栄の意味を込めて。
◆クワイ 大きな芽が出るところから出世祈願、たくさんの小球がつくことから子孫繁栄を願って。
◆梅花ニンジン ニンジンの赤色は寿を表す。梅は花が咲くと必ず実を結ぶことから、梅花の形に切る。
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