受験真っ最中の選手もいる一方、春からの進学先が決まり、すでに練習に参加している選手もいると思います。先輩たちと一緒に練習をすることは、入学前の選手にとってとても良い刺激になります。

とはいえ、今までの練習と比較してみると、強度が強かったり練習時間が長かったりすることで、エネルギー消費量が増えていることでしょう。進学先で良いコンディションを維持するために、入学まで時間がある今こそ、食事を見直してみましょう。

今回は今こそやっておくべき、進学後のコンディションを整えるためのポイントをお伝えいたします。

1、進学先の運動量に見合った食事量をとろう

中学から高校へ、高校から大学へとさらに競技力のレベルが上がると、現在よりも練習時間が長くなり、運動強度が高まることが多くなります。その分のエネルギー補給ができるように、徐々に食事量をアップしていきましょう。

また、通学に時間がかかるため、家を出る時間が今よりも早くなる場合は、朝起きたら何を食べるか、事前に練習をしておきましょう。もし、思うほどたくさん食べられない場合は、学校に着いてから、または朝練が終わってから食べられるものを、あらかじめ考えておくと安心です。

2、進学後のライフスタイルを想定してみよう

進学先では授業の合間に補食をとってもいいのか、校内に補食が買える購買があるかなどを調べておきましょう。通学や移動の途中で補食を購入できる場所があるのかも確認しておくと、さらに安心です。入学後は生活リズムが一変し、時間の余裕がなくなることが多いので、今後のライフスタイルを想像して、早めに準備しておきましょう。

3、自分に合った食事や補食を購入、調理してみよう

食事や補食を自分で用意することができるように、自分で買ったり調理したりできるようにしておきましょう。普段はおうちの方が食事を準備するにしても、コンビニで買う場合はどのような組み合わせで代替できるのかを考え、簡単に調理できる自炊料理のレパートリーを増やしておきましょう。好き嫌いも克服できるとベストですね。

今の自分の運動量に必要な食事量はどれくらいか、何をどれくらいとればいいのかを選手自身が理解し、その上で足りない分を補う方法も知っておく必要もあります。例えば、練習強度の高い練習があるとしたら、「補食のおにぎりを1個プラスしよう」などと考えて行動に移せる選手は、コンディションを大きく損なうことは少ないように思います。

春からの生活は、緊張や疲れで食事量がしっかりとれないこともあるでしょう。その時に慌てないためにも、今からしっかり食事量を維持し、準備をしておきましょう。

今回は、エネルギー補給をする際に食べやすい麺類を主食にしたレシピ「シーフードミックスの海鮮あんかけ焼きそば」を紹介します。あんかけと麺がからみ、食が進みやすい組み合わせで、海鮮と豚肉といったタンパク質源と野菜も一緒にとれます。

ただし、運動量が多い選手の場合、市販の焼きそば用麺1袋(1人前)では足りません。今回のように1.5玉を使って麺の量を増やしたり、おにぎりなど他の糖質を組み合わせたりしてエネルギーを補給しましょう。

女子アスリート/管理栄養士・上木明子