前回のコラムでは、朝食の役割についてお伝えしましたが、今回は「朝食の主食」について考えてみましょう。

朝食は起きてから最初に食べる食事で、元気よく1日活動するためのエネルギーの補給を担っています。エネルギーの供給源として炭水化物(糖質)を多く含む「主食」は、ご飯、パン、麺類、シリアルなど色々なものがありますが、ジュニアアスリートの家庭では「ご飯派」か「パン派」に分かれることが多いようです。

ご飯は水分摂りやすくバランス整えやすい

以前のコラム「水分量は2倍以上、朝食は『日本型』がおすすめ」では、熱中症予防の観点から、水分がとりやすい食事として「ご飯食」をすすめました。ご飯を主食とした献立は、組み合わせる主菜や副菜のバリエーションが豊富で、和風、洋風を選ばないため、栄養バランスの整えやすいメニューになります。

パンは脂質摂りすぎに注意し、糖質を増やす

対して、パンを主食とする場合、種類によってはバターや油を多く使っているパンもあり、パンに塗るバターやスプレッドなども脂質が多く、使い方によっては脂質を摂りすぎてしまうこともあります。また、菓子パンや総菜パンは砂糖の使用量が多く、特にクロワッサンやデニッシュはバターを多く使用しているので注意が必要です。

しかし、パンにも良いところはたくさんあります。選び方や主菜や副菜の組み合わせで、ジュニアアスリート向けの献立にもなります。ただし、ご飯に比べて炭水化物(糖質)の量が少なくなりがちなので、炭水化物(糖質)を多く含む食品をうまく活用しましょう。汁物にもイモ類やパスタ、春雨などを入れたり、シリアルヨーグルトなどを組み合わせたりすると良いでしょう。(参考コラム:「体を大きくしたいジュニアアスリートは『朝ご飯』で差をつける」)

今回のレシピは「アスリートくり抜きトースト」です。4枚切りの食パンに、卵やツナを詰め込んだもので、主食と主菜を兼ねていて、厚切りのパンでもあっという間に食べられます。これに、炭水化物をプラスできる汁物と副菜のサラダを一緒に組み合わせると、ジュニアアスリート向けの献立になります。

管理栄養士・金子香織