ジメジメとした梅雨、その後の夏本番は、「酢」と「ゆず」で爽やかに乗り越えよう!
紹介する「ゆず」の舞台は、四国のある小さな村「馬路村(うまじむら)」―。高知県の東部、徳島との県境に接し、周囲を標高1,000m級の山で隔たれた場所に人口約800人の馬路村はあります。市街地からは遠く離れており、村内には国道や鉄道はおろか、信号、高校、コンビニもなし。高知市まで車で2時間弱かかり、県内で2番目に人口の少ない市町村です。そんな村の名産品が、全国にファンがいる「馬路村のゆず」です。
馬路村が「ゆず」で知られるきっかけとなったのは昭和30年代のこと。それ以前は、豊富な雨量と温暖な気候が杉の生育に適しており、杉を中心とした林業がさかんでしたが、価格低迷や国有林野事業の経営合理化に伴い、村の林業が行き詰まりを見せ始める中、新しい産業づくりを目指し、柚子の栽培がスタートしました。
原料の質にも徹底的にこだわり、馬路村農協に出荷する全ての柚子農家は、化学肥料や化学系農薬を用いず、有機栽培に相当する栽培方法を採用しています。昭和61年には、現在も主力商品である、ぽん酢しょうゆ「ゆずの村」を発売。昭和63年に西武百貨店の「日本の101村展」で最優秀賞を受賞したことで、馬路村農協の商品が一気に世間に認知されるようになりました。
そんな馬路村で、古くから、村人の味として親しまれてきたのが、ゆず果汁を使った「お寿司」でした。入学祝い、結婚祝い、快気祝い、米寿の祝い…。各家庭では秘伝の味が代々引き継がれ、祝い事や集まり事があるたびに、ゆずのお寿司で、家族の幸せや成長を実感するのです。
お母さんたちが作るゆずのたっぷり効いたお寿司は、子どもから大人まで大人気。さわやかな香りと甘酸っぱさが程よく、一度食べると忘れられない味です。
馬路村伝統の味を、家庭で簡単に再現できるのが、「馬路ずしの素」(360㎖、税込み550円)です。炊きたてのご飯に混ぜるだけで、ゆず香る寿司飯のできあがり。ちらし寿司や手巻き寿司で楽しむと食卓も華やかになります。「おすしは、たのしい。みんなで、おいしい。」のパッケージで、贈答用としても親しまれています。
「馬路ずし」は作り方も簡単。用意するものは、炊き立てのごはん1合、じゃこ少々、しょうが少々、煎りゴマ少々の4つだけ。米1合に対し「馬路ずしの素」40mlが適量で、すし酢に小さく刻んだ生姜とじゃこを混ぜます。炊いたご飯を飯台等に移し、煎りゴマをまぶすと、混ぜておいたすし酢を混ぜ込み、しゃもじで切るように混ぜ、うちわで冷まします。ちらし寿司の場合は、別に味付けをしておいた人参、グリンピース、油揚げ、山菜などお好みの具材を混ぜれば完成です。
また、お寿司だけでなく、合わせ酢になっているので、アジの南蛮漬けやピクルス、唐揚げの下味など、アレンジ次第で色々な料理の万能調味料としても活躍してくれます。
「馬路ずしの素」で、暑さを忘れる食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。