前回に続き、冷凍テクニックについてお話しします。今回は「野菜」についてです。

まず、野菜には冷凍にむくもの、むかないものがあります。ホウレン草や小松菜などの葉物野菜やブロッコリーなどは冷凍にむきますが、水分の多いレタスやトマト、ニンジン、大根、ゴボウなどの根菜類はむかない野菜です。

なるべく新鮮なうちに下ゆでし、小分けにして冷凍するのがポイント。下ゆですると酵素の働きを止めることができるので、変色を防ぎ、食感を保ったまま、栄養素の損失も少なく保存できます。

<ホウレン草のビタミンC残存率>
室温
・25度=翌日80%
冷蔵庫
・10度=翌日90%、5日後70%
冷凍庫
・0度=翌日96%、5日後84%
ゆでる
・1分74%
・2分61%
・3分48%
・5分40%
※参考「調理のためのベーシックデータ第5版」(女子栄養大学出版部)

また、旬の冬の時期のものは、それ以外の時期よりも3倍のビタミンCが含まれています

今回は、冷凍ホウレン草を使ったアスリート向けのスムージー「ベストコンディションドリンク」を紹介します。

ホウレン草の鉄で血液強化。牛乳のカルシウムで骨強化、果物のビタミンCでタンパク質の吸収力を強めます。ケガ予防、関節強化にもなる補食のドリンクです。

野菜、果物は冷凍可能でき、それぞれのポイントは以下の通り。( )内は冷凍用保存袋に入れての保存期間。

ホウレン草…カルシウムの吸収を妨げるシュウ酸を除くため、ゆでて流水で洗うい、できるだけ栄養素の損失を少なくするため、手早く作業(約1カ月)。

キャベツ…繊維を断つように細かく刻む(2~3週間)

キウイ…皮をむき、1センチの輪切りにしてラップを敷いたバットに並べ、ラップをかけて凍らせる(2~3週間)。

リンゴ…皮ごとくし切りし、芯を取り除く。変色が気になる場合は塩水をくぐらせ、キウイ同様に冷凍(2~3週間)。

管理栄養士・山口美佐