ソラ豆は、さやが上向きになって実ります。空に向かって育つことから、その名前がついたと言われています。

さやをむいてさっと塩ゆでして食べることが多いソラ豆ですが、薄皮の部分にも栄養素がたっぷり詰まっているので、薄皮ごと味つけをして食べるのが理想的です。

ソラ豆は豆の一種なので、植物性タンパク質が含まれています。また、成長するための種の部分でもあるので、ビタミン・ミネラルもバランスよく含まれ、特に糖質代謝に役立つビタミンB1や、粘膜をつくるビタミンB2などのビタミンB群が豊富です。

シラスとソラ豆のアーリオオーリオ
シラスとソラ豆のアーリオオーリオ

今回は、成長期にとても重要なカルシウム、ビタミンDを豊富に含むシラスとソラ豆を一緒に炒めて作る「ソラ豆とシラスのアーリオオーリオ」を紹介します。

アーリオオーリオは、イタリア料理の調理名で、正しくは「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」と呼ばれます。パスタの名前としてご存じの方も多いと思いますが、パスタ以外の料理にも使える味付け。「アーリオ=ニンニク」「オーリオ=オイル」「ペペロンチーノ=唐辛子」の3つを使い、炒めて味を絡める料理をこう呼びます。

おいしく作るポイントは、ニンニクを焦がさないこと。焦がすと苦みがでてしまいます。

ソラ豆とシラスのアーリオオーリオ」では、ソラ豆の薄皮も柔らかくして食べるので、ニンニクの香りが出てきたところでシラスをさっと炒め、ソラ豆を入れてふたをして、蒸し焼き状態にしていきます。ソラ豆は両面を焼きましょう。ふっくらして薄皮もおいしくいただけます。ぜひお試しください。

料理家・山内千夏