フライやエビチリ、てんぷらにお寿司など、色々な料理に展開できる人気の食材「エビ」。魚介類ながら内臓の処理もいらず、調理も楽で手軽に食べられます。

タンパク質が豊富で低脂肪。スーパーで買いやすいのは、ブラックタイガーやバナメイエビでしょうか。殻付き、殻むきなど様々なスタイルで売られていますが、殻付きで調理する方が栄養価も味わいも、ワンランクアップするのはご存じですか?

抗酸化作用、疲労回復効果が期待

加熱すると赤くなるのは、アスタキサンチンという成分が含まれているから。この成分は抗酸化作用が非常に高いことで知られており、サケやカニにも含まれています。また、アミノ酸の一種であるタウリンやアルギニンを含んでおり、疲労回復、筋肉組織の強化も期待できるので、成長期のアスリートは殻ごと食べた方がいいでしょう。

今回は、エビを殻付きのまま調理する「殻付きエビのトマト煮」を紹介します。殻付き調理をすると、身が縮んで硬くなる(小さくなる)のを防いでくれる上、殻に含まれるキチンという動物性食物繊維も摂取できます。キチンやアスタキサンチンによって、免疫力強化も期待できます。

また、アミノ酸が豊富なトマトと煮込み、煮汁ごと食べると、うま味がアップするだけでなく、水溶性のタウリンも一緒に摂ることができます。殻をしっかり焼いてから煮込むと食べやすくなるので、パスタにかけたり、ご飯にかけた りしていただくのも、おすすめです。

料理家・山内千夏