寒さが身に染みる季節です。空気も乾燥し、風邪がはやっています。
風邪をひいたら薬を飲んで早く治そうと思いますが、お医者さまによると、風邪薬は咳や喉の痛み、鼻水などの症状を軽くするためのもので、原因となるウイルスを撃退するものではないのだそうです。結局のところ、治すのは自分自身の免疫力。鼻や喉の粘膜を守るビタミンCを摂取し、その他の栄養素もしっかりとって体力をつけ、安静にするのが一番とのこと。
風邪対策にはまず、風邪をひかない身体を作ることですが、この季節、特に意識したいのはビタミンCを積極的に摂ることです。
今回は、ビタミンCいっぱいのフルーツを使って簡単にできる「ミカンとキウイのサラダ」を紹介します。ヒントにしたのは、イタリア南部シチリア島の定番料理「オレンジのサラダ」です。
シチリアのサラダをアレンジ
シチリア島は柑橘類がたくさんとれる島で、オレンジ、レモンがとても有名です。冬場の主役はオレンジで、中には果肉の赤い「ブラッドオレンジ」という珍しいものもあります。
島の人たちは、これらのオレンジを搾ってストレートジュースでいただきます。定番の食べ方はサラダ。皮をむいてスライスしたオレンジに、フェンネルというセロリが太ったような野菜をスライスして添え、同じく島の名産のオリーブオイルをふんだんにかけて食べるのです。ビタミンCをとることで、元気に冬を過ごせているのだといいます。
日本は今、オレンジと同じくビタミンCが豊富な温州ミカンがおいしい季節。同じくビタミンCの宝庫であるキウイフルーツを合わせ、カラフルなサラダに仕立てましょう。
いつも皮をむいてそのまま食べるミカンも、ちょっと手を入れると立派な料理となります。しっかりビタミンC摂取して、風邪をひかない身体作りをしていきましょう。
【料理家・山内千夏】