「酢」は、私たちの身近にある調味料。主に料理に酸味をつけるために使用していますが、酢は何からできているか、ご存じですか? 

 酢は、穀類や果実をアルコール発酵させて酒を造ってから、酢酸発酵させる「発酵食品」の1つ。発酵することにより、酢酸などの有機酸やアミノ酸が発生します。実はこの成分が、夏の終わりの疲れた体にさまざまな効果をもたらしてくれるのです。

糖質にプラスで回復力アップ

 酢に含まれる酢酸は体内でクエン酸に変化し、運動後に発生する乳酸の分解を助けてくれます。また、運動後は体内のグリコーゲンが減少することで疲れを感じますが、グリコーゲン補給のために糖(ご飯、パン、麺など)を取る際に酢を一緒に取り入れると、グリコーゲンの吸収が良くなるため、疲労回復をスピードアップさせると言われています。

うま味、酸味で食欲増進

 酢はアミノ酸を含んでいるので、単に料理に酸味をつけるだけではなく、うま味や風味をプラスする効果もあります。アミノ酸のうま味のおかげで、塩分を控えても味つけが薄いと感じにくく、減塩効果も期待できます。また、酸味は食欲を増進させる効果があり、夏の暑さや運動後の疲れで落ちた食欲を刺激してくれます。

肉を柔らかく、防腐効果

 そのほか、酢には肉のタンパク質に作用して柔らかくする、魚の臭みをとり、うま味を増やす効果もあります。さらに酢には防腐効果もあるため、まだまだ残暑の厳しいシーズン、その力を大いに使いたいところです。

鶏肉とキノコの煮込み

 今回紹介するレシピは、イタリアの家庭料理「鶏肉とキノコの煮込み」です。鶏肉に酢がしみ込むことで肉質が軟らかくなり、煮込んでいくことで酢のツンとした酸っぱい香りも飛んで食べやすくなります。うま味の溶け出した煮汁もぜひ、ご飯やパンにしみ込ませていただいてください。