レストランなどでよく見かける魚料理「アクアパッツァ」。尾頭つきの魚を丸ごと、豪快に煮込んだ華やかな見た目の一品です。ふっくらとした魚のおいしさはもちろんのこと、そのスープの味わいも格別。シンプルゆえに魚の新鮮さがカギを握る料理です。

 「アクアパッツァ」は、イタリア語で「水で薄めたワイン」のこと。新鮮な魚を貝と一緒に「水で薄めたワイン」で煮込んでいくことから、この名がついたと言われています。

 作り方は、内臓を取り除き、うろこをひいてよく洗った鮮魚を鍋に入れ、水に白ワインを足して煮込む際に、貝類、トマト、オリーブなどを加えます。魚が煮えたらオリーブオイルを加えてスープを乳化させるだけ。調理法も材料もとてもシンプルです。

骨付きの切り身を使うと便利

 ただ家庭では、魚を丸ごと入れられるサイズの鍋がなかったり、煮た後の取り分けを考えると、なかなか作りづらくもあります。フライパンを使って簡単に調理でき、1人分ずつ盛り付けやすいようにするには、切り身の魚を使って作ると便利です。その際、中骨が付いたままの切り身を使うと、身が崩れにくい上に骨から美味しいだしが出るので、格段にスープの味が良くなります。

鯛のアクアパッツァ

 切り身でアクアパッツァを作るときは、フライパンにオリーブオイルを加えて両面をさっと焼き、その後、水分を加えていくと魚が崩れにくくなります。後からオイルを加えて乳化させる手間も省けて、より手軽に作れます。

 今回は「鯛のアクアパッツァ」を紹介しますが、このように低脂肪、高タンパクでクセの少ない、白身魚を使うのがおすすめ。また、加えるトマトは、ぜひ甘みの強いミニトマトを使ってください。ほどよい酸味と甘みがついて、淡泊な魚がより一層おいしくいただけます。