先日回答したアスレシピのQ&Aで、「麺を出していたら、飽きたと言われた」という質問がありました。給食のある地域で休校になった方は、給食のありがたさを感じたことと思います。

子どもは1食でも抜いて適切な栄養素が摂れなければ、体の変調をきたします。給食のある地域の方は、学校の再開前に「できるだけしっかり給食を食べること」をお子さんに伝えていただければと思います。

1食抜くだけでそんなに変わるの?

そもそも1食抜くだけで、そんなに子どもの体調が変わるのか、疑問に思う方のために簡単に説明しましょう。

例えば、筋肉を作るために「タンパク質をたくさん摂れば大丈夫」と思っていませんか? タンパク質は一度にたくさん摂ればよいというものではないのです。

成長のスピードには個人差がありますが、子どもの胃の容量は高校生くらいで出来上がると言われています。さらに子どもと大人では消化吸収能力が異なり、子どもが体の中に取り入れられる量や能力は、ともに限界があります。

1度にたくさんより3回に分けて

つまり、1食で多くのタンパク質を摂るより、3回均等に分けて食べる方がタンパク質を無駄にしません。特に夕食にタンパク質摂取量が多くなるジュニア選手は、朝と昼食の見直しをすることで、同量でも効率よい摂取になると考えられます。このようなことから、毎食欠かさず、バランスの良い食事をとることが大切なのです。

今回はサバの水煮缶を使った「カンタン☆サバ缶ミックスサンド」を紹介します。買い物の回数を減らすために缶詰を買った方も多いでしょう。サバの水煮缶など素材に近い缶詰を購入しておくと、家庭で味付けができ、応用がききます。

缶詰の中でも、サバの水煮缶は優秀なタンパク質源。補食はもちろん、朝食や昼食にもパパッと出来る「時短サンドイッチ」に仕上げました。

日頃から食べ慣れている家庭の味は、お子さんが最も食べやすく、日常の安心感を味わえます。夏の全国大会が軒並み中止になっている今、非日常の中で日常を作ることが大切です。どんな時でも変わらない食。そこから、選手の日常を作ってください。

管理栄養士・松田幸子