子どもが帰る時には家に誰かがいて、練習前の補食を準備しておく…。私がジュニアスイマーだった頃は、そんな時代でした。現在はどうでしょうか?

1980年から2018年までの専業主婦世帯と共働き世帯統計を見ると、1995年以降共働き世帯が増え、2018年には共働き世帯が専業主婦世帯の2倍まで増加しています。

こうなると選手本人だけでなく、家族も時間の使い方が重要になります。

毎日練習するジュニアスイマーが補食をとらず、1日3回の食事で、昼食は学校給食を食べるとしましょう。学校給食は、競技スポーツをしていない子どものエネルギー量を基準としているので、ジュニアスイマーのエネルギー摂取量不足は避けられなくなります。

家族が時間を有効に使える秘訣は「子どもが今の年齢で出来ることを自分で行うこと」。小学校高学年や中学生になると家庭科を履修しているので、栄養学を踏まえ、練習前の補食を作ることができていいはずです。もちろん、パーフェクトにはできないので、家族が必要な材料を買っておいて、子どもが自分で作るようにすればいいのです。これこそが、時間を有効に使ったサポートになります。

今回は、そんな補食として使える「ハムたまツナのパワートースト」を紹介します。帰宅後、1人だからといって、子どもが練習までの時間をボーっと過ごすのはもったいない。メイン練習で集中し、スピードアップを狙った補食を作る時間にしましょう。

あらかじめ作っておいたゆで卵を、パンにのせて焼くだけ。焼き時間合わせて10分で、簡単にエネルギー量を満たし、タンパク質+カルシウムをセットで摂れる補食となります。

カルシウムは骨や歯の材料だと、お子さんも理解していますが、練習のスピードアップにも欠かせないことを学び、自分から補食に取り入れてほしいですね。

管理栄養士・松田幸子