皆さんは、自分が便秘かどうか、どのように判断していますか。

便秘の目安とは

便秘の目安としてよく言われるのは、「排便が1週間に3回未満」もしくは「3日以上排便がない、または毎日排便があっても残便感がある場合」です。しかし、排便のペースには個人差があり、1、2日ほど出ないのが普通という人もいれば、毎日出ていても残便感や膨満感(腹部の張り)を感じる人もいます。

そもそも、出ているか出ていないかは個人の感覚によるところが多いものです。「結局、腸が9割 名医が教える『腸』最強の健康法」の著者である消化器専門医、犀星の杜クリニック六本木の川本徹院長は「『出てます』と言っている人でも、レントゲンで見ると残っている場合があるんですよ」と、自己判断の怖さを明かしてくれました。

1回の便の量は平均200gだと言われます。とは言ってもその都度、自分で量るわけにはいかないので、若い頃に比べて細くなったり、量が減っていたりすると感じる人は要注意です。また、アルコールをよく飲む人で下痢や軟便の場合も危険です。「軟便だと出ている気がしますが、実際は腸内に硬い便が残っていて、それが将来、大腸がんや病気の原因になることもあるのです」(川本院長)。

犀星の杜クリニック六本木の川本徹院長
犀星の杜クリニック六本木の川本徹院長

便秘はがんになりやすい

便秘だとなぜ、大腸がんになりやすいのでしょうか。川本院長が解説してくれました。

川本院長 便秘症イコール大腸がんの原因というわけではありませんが、悪玉菌は大腸がんのリスクファクターと考えられています。便秘症になると悪玉菌が増加し、悪玉菌が増えると便秘症になるという負のスパイラルに陥ってしまいます。その結果、増殖した悪玉菌の影響で大腸がんが発生しやすくなると考えられます。宿便は排便されず大腸内に滞った便塊です。この便塊は悪玉菌にとって絶好の棲みかになっており、この悪玉菌による大腸がん発生の危険性が想定されます。エビデンスはありませんが、宿便の多いS状結腸から直腸にがんが多いことから、そのことを裏付ける証左であると訴えている専門家も多いのです。

「便秘は万病のもと」という言葉があるように、放っておくとがんだけでなく、様々なリスクにつながる可能性があります。便秘は食事だけでなく、ストレスや運動不足も影響してきます。毎日スッキリ、気持ちよく便を出すことができるようにできることから生活習慣を見直してみましょう。【アスレシピ編集部・飯田みさ代】