5月第1週には、今シーズン最初の女子プロゴルフ公式戦(メジャー大会)「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」が行われました。初日は気温がそれほど高くありませんでしたが、日に日に気温が上がり、決勝ラウンドの2日間は夏日でした。

真夏に比べて湿度は低めで風もあったので、木陰を歩くギャラリーはあまり暑さを感じなかったかもしれませんが、照り返しも強いフェアウェイを歩く選手たちは、「暑熱順化」のトレーニングや適切な水分補給が、4日間、高いパフォーマンスをキープする鍵となります。

運動や入浴で汗をかき、暑さに慣れさせる

暑熱順化とは、簡単に言うと、暑くなる前から運動や入浴で汗をかき、カラダを暑さに慣れさせるということです。アスリートは7~10日間かけて暑熱順化トレーニングを行うと、3日目くらいから生理学的変化が現れます。

一般ゴルファーの方も、30分くらいのウォーキング、サイクリング、ストレッチなどを行って汗をかき、十分に水分補給するということを2週間くらいかけて、暑熱順化することをおすすめします。どうしても時間がとりにくい人はシャワーだけではなく、温めの湯船に浸かり、汗をかくことも有効です。特に、通常は涼しいオフィスで過ごして他の運動を行わず、暑い季節に久しぶりにラウンドする方は、ラウンド中に体調不良にならないためにもぜひ、行っておきましょう。

睡眠不足やラウンド当日の朝食抜きもNG

暑い日のラウンドは特に、睡眠不足や当日の朝食抜きもNGです。「基本の食事の形」に整え、しっかり食べることが熱中症や夏バテの予防につながります。暑さ対策の食事では次の3点を意識しましょう。

1、水分を多く含む野菜をたっぷり摂る
2、カラダの火照りをとる夏野菜を選ぶ
3、炭水化物を糖質に換える働きを持つビタミンB1が豊富な食材(豚肉、サケ、豆腐など)を摂る

きっと今年も猛暑となることでしょう。熱中症を予防して当日楽しくラウンドするために、翌日に疲れを残さないためにも、面倒くさがらずに、早めにカラダを整えて、体調管理を行いましょう。

今回は暑い日でも火を使わず、レンジで調理できるメニューを紹介します。「レンジで作るゴロゴロ夏野菜のキーマカレー温玉のせ」です。ズッキーニや赤パプリカ、ナスなどの夏野菜、豚肉のひき肉を使っています。作り置きしておけば、慌ただしいラウンド当日の朝食にもなります。

管理栄養士・石村智子