熱中症のリスクを下げるために、水分補給が大切なことはご存じだと思います。運動時の水分補給のポイントは、次の3つです。

①運動する前に250~500ml
→ 喉が渇いたと感じてからでは遅い!!
②運動中は15~20分毎に200ml程度ずつ
→ こまめに補給
③運動後にも250~500ml
→ 発汗が落ち着くまで補給は必要

さらに「塩分補給」も行い、汗と共に失われるミネラルも補給しましょう。

食事からも水分、エネルギーやミネラルも

実はそれ以外にも、熱中症対策のポイントが2つあります。「起きたらコップ1杯の水」と「朝食」です。これはアスリートも、そうでない人にとっても大切なことになります。

私たちは睡眠中にも汗をかいています。朝はまだ気温が低めであっても脱水リスクが高くなっている状態ですので、「起きたらコップ1杯の水」を飲む習慣をつけましょう。

また、水分補給というと水などの液体を飲むことを思い浮かべる人が多いと思いますが、食べ物からも水分を摂取できます。私たちは1日に必要な水分の約半分を食事からとっており、食事をとればエネルギーやミネラルも摂ることができます。

熱中症や体調不良を訴えた人は朝食欠食率が高いというデータもあり、食事の中でも特に、朝ご飯が大切です。「食事から水分」を考えれば、パサパサの食べ物よりも汁物など水分を多く含む料理をとる方が良いことはわかりますね。

写真は「豆腐とニラのかき玉みそ汁」です。みそ汁やスープは、水分も塩分も補給しやすく、熱中症対策になる朝食としてぴったりの一品です。

豆腐も卵も栄養価が高く、忙しい朝にも使用しやすい食材。冷房や冷たい飲み物などで身体が冷えやすい夏こそ、温かい汁物は胃腸にも優しくオススメです。

管理栄養士・石村智子