「食べる」という行為は食べ物を口に運び、咀嚼し、飲み込むという一連の動作のことを言います。アスリートにとって、この「食べること」や「食事」は健康維持、カラダ作り、コンディショニングにおいて不可欠なものですが、食物を摂取する、栄養を摂るということ以外にも重要な意味を持ちます。

食事はメンタル面にも大きく影響

「食べること」や「食事」は精神的にも大きく影響しているのです。「おいしい」「楽しい」といった充足感や、家族や友人とのつながり等による精神安定感、食事を日々作ってくれている家族らから思われている、大切にされているという自尊感情を得ることができます。

アスリートも、いつも100%のパフォーマンスを発揮できるとは限りません。厳しい現実として、ケガやスランプなどもあります。

そんな時にこそ、栄養バランスの良いおいしい食事を摂ることは、精神的な安定につながると考えられています。試合で負けてしまった、良い結果を残せなかった時、「いつでもあなたの味方だよ」「どんな時でも応援しているよ」と言う思いを込めて、夕食を作り、家族で明るく食卓を囲みましょう。選手が自分自身で気持ちを切り替え、「また頑張ろう」「もっと頑張ろう」につながることでしょう。

一口入れて、気持ちの切り替えも

また、気持ちの切り替え用に自分の好きな味や香りの「食品」を見つけておくと良いでしょう。緊張した時、ミスをした時などに、一口サイズのドライフルーツ、グミ、キャンディーなど決まったものがあると、「これを食べて切り替える」「これを食べれば切り替えられる」という自己暗示をかけられます。好みで選んで良いですが、噛めるものが脳への刺激にもなりオススメです。

写真は「レモンピール」です。果汁を使用した後、残った皮で作れます。自家製は甘みの調節もできますし、余分なものが入っていないので安心ですね。

レモンは農薬を使っていない国産のものを選びましょう。防カビ剤使用のレモンを使う場合は、皮に粗塩をまぶし、よく洗ってから使用しましょう。

レモン以外の柑橘類でも

レモンのほか、甘夏、伊予柑、ハッサクなど他の柑橘類でも作ることができます。風味と香りが変わりますので、それぞれの旬の時期にぜひお試しください。

また、サトウキビ糖はミネラルが含まれているので栄養価は高くなりますが、きれいな色に仕上がりません。きれいな色に仕上げたい場合はグラニュー糖のみを使用してください。

管理栄養士・石村智子