カルシウムは「身長を伸ばすために必要」とよく言われますが、骨の細胞は一生、生まれ変わり続けるので、骨が伸びる時期だけではなく、強くするためにも大変重要な栄養素です。細胞の分裂や分化、筋肉収縮、神経興奮の抑制、血液凝固作用の促進などにも関与しているので、毎日カルシウムを含む食品を摂りましょう。

カルシウムを多く含む食品

カルシウムを多く含む食品は、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、ジャコや小エビなどの小魚類、豆腐や納豆などの大豆製品、小松菜やモロヘイヤなどの野菜類、海藻などがあります。吸収率は食品によって異なり、牛乳は約40%、小魚類は約33%、野菜は約19%なので、牛乳は効率よくカルシウムを摂ることができると言えます。ただし、吸収率が良いからといって、牛乳を飲みすぎると乳脂肪の取り過ぎにもつながるので、様々な食品からカルシウムを摂るようにしましょう。

乳アレルギーがある場合は、牛乳や乳製品のように明らかに「乳」でできているものだけでなく、見た目では入っているかどうかわからないこともあるので、表示を確認しましょう。牛乳以外の食品からしっかりとカルシウムを摂りましょう。

吸収率を上げるビタミンDを一緒に

また、ビタミンDを一緒に摂ると、カルシウムの吸収率が上がります。ビタミンDは日光を浴びると皮膚で合成されますが、日を浴びる機会の少ない場合や、室内競技の選手はビタミンDの摂取も意識すると良いでしょう。

写真は、カルシウムを多く含む食品を使った「小松菜と桜エビの焼きビーフン」です。小松菜はカルシウムのほか、βカロテン、ビタミンC、鉄などを、桜エビ(干しエビ)はカルシウムのほか、ビタミンB12、アスタキサンチンなどを多く含んでいます。昼食や補食、お弁当などにお試しください。

管理栄養士・石村智子