アスリートやアスリートをサポートしている方々は、「バランスの良い食事にすること」「過不足なく栄養素を取り入れること」を日々実践していると思います。私自身も日頃は、健康な方がより健康になるための食事をお伝えしていますが、先日、病気により食事管理をしなければならない方のメニューについてお仕事をさせていただく機会がありました。

食べたくても食べられない、通常であれば摂るべき栄養素を制限しなければならないことは、食べることの楽しみを満喫できないことになりますし、作り手も大変苦労することと思います。改めて、普通においしく食べられることの幸せを感じました。

カラダが資本であるアスリートにとって、カラダの材料となる「食事」は重要です。コンディションを整えるためにも、トレーニングの目的によって食品を選べるようになることは、カラダ作りのためにも必要なことなのです。

食物アレルギーがある場合は別ですが、もし、「好きじゃないのに食べなければいけない」「自分の好きなものだけを食べたいのに人から色々言われるのが嫌だ」と思っている方は、普通においしく食べられることについて考えてみてはいかがでしょうか。「バランスの良い食事にすること」や「過不足なく栄養素を取り入れること」は、他ならぬ自分のカラダのためなのです。日々の食事について考えるキッカケになってくれたらと願います。

写真は「高野豆腐のチョコレート」です。間もなくバレンタインデーで、チョコを食べたくなる季節です。

食べたいものを我慢することはストレスになります。しかし、食べ過ぎや選択を誤って、それを継続していると体脂肪率が増えてしまうといった弊害もあるので、賢く食べるようにしたいものです。

高野豆腐、クルミ、レーズンにはタンパク質、食物繊維、カルシウム・鉄・マグネシウムなどのミネラルを含み、同じ量のチョコレートだけを食べるより、タンパク質やミネラルの摂取量が多くなります。また、食感により満足感があるので食べ過ぎ防止にもつながります。

管理栄養士・石村智子