もうすぐ冬至。この日はゆず湯に浸かり、カボチャを食べるという風習がありますね。

カボチャはビタミンAに体内で変換されるβカロテンや、ビタミンC、ビタミンEなど抗酸化作用の高いビタミン類が多く含まれています。その他、カルシウムや鉄などのミネラル類や食物繊維なども含まれている栄養価の高い緑黄色野菜です。

一般的にカボチャが収穫されるのは夏場ですが、貯蔵がきくので、収穫してすぐよりも水分が抜けて味わいが良くなる冬場は、さらに栄養価も高くなります。

皮膚や粘膜の健康維持にも

βカロテンは、カボチャの黄色のもととなる栄養素。必要な時に必要な分だけビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持やさまざまな細胞の増殖にも関わります。

ビタミンCは、ストレスや風邪などに対する抵抗力を高め、ビタミンEは血行を促進し、カラダを温める働きもあります。ビタミンCと一緒に摂ると相乗効果が高まりますが、カボチャはどちらも含まれているので非常に効果的です。

皮にツヤがあり硬く、しっかりと重みのあり、ヘタがコルクのように枯れて乾燥しているものを選びましょう。

昔ながらの風習は、風邪をひかないよう、ゆっくりお風呂に浸かって体を温め、栄養価の高い食事を摂り、寒い冬を乗り越えようという願いが込められているのだと思います。冬至の日だけではなく、煮物、ポタージュ、サラダ、天ぷら、コロッケ、シチューやみそ汁の具など、いろいろな調理法でカボチャを取り入れましょう。

写真は、「ヒジキと鶏ひき肉のカボチャコロッケ」です。揚げ物ですが、ヒジキを加え、鶏ムネ肉を使用することで、カロリーを控えめにすることもできます。カボチャが苦手なお子さんもコロッケなら食べやすいでしょう。お弁当にも活用してください。

管理栄養士・石村智子