食事作りで大切なのは献立の内容や味つけ、そしてこれからの高温多湿の季節は、特に食中毒に気を付けなければなりません。家庭の食事が原因となった食中毒の件数は、届出のあるものだけでも約2割もあります。実際にはもっと多いと言われています。

食中毒予防の原則は「つけない・増やさない・やっつける」です。今回は、注意するポイントを項目ごとにお伝えします。ここでもう一度、復習し、確認しましょう。

1、食品の購入

肉や魚は、それぞれポリ袋に入れて持ち帰る
冷蔵品や冷凍品など温度管理が必要な食品はすぐに持ち帰る

2、家庭での保存

温度管理が必要な食品はすぐに冷蔵庫に入れる
冷蔵庫に詰めすぎない
冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃以下に維持し、早めに使い切る

3、下準備

手をよく洗う
包丁やまな板は、肉用・魚用・野菜用と分けて使用する
冷凍食品は、電子レンジで解凍、または気密性の容器に入れ流水で解凍する
調理器具や食器は使用後すぐに洗剤と流水で洗い、熱湯をかけると消毒効果がある。布巾は漂白剤につけると消毒効果がある。

4、調理

手をよく洗う
包丁やまな板は、肉用・魚用・野菜用と分けて使用する
加熱調理の場合は、中心部の温度が75℃で1分間以上加熱されるよう、十分に加熱する

5、食事

食べる前に手をよく洗う
調理後の食品を室温で長く放置しない

6、残った食品

清潔な容器に小分けして保存する
時間が経ち過ぎたり、少しでもあやしいと思ったら思い切って捨てる
再加熱する場合は、中心部の温度が75℃で1分間以上加熱されるよう、十分に加熱する

たとえ大事に至らなくても、練習に参加できなかった、試合に出られなかったという事例が実際にあります。そうならないためには、細心の注意が必要です。

写真は「鶏ささみのスティックフライ」です。アスリートは揚げ物を敬遠しがちですが、揚げるという調理法は、中までしっかり火を通すことを意識できるので、お弁当などにも使いやすいと思います。ただし、摂取カロリーが多くなりがちなので、使用する材料に脂質の少ないものを選ぶと良いでしょう。

管理栄養士・石村智子