近年、食物アレルギー疾患をもつ人が増えています。加工食品を選ぶ際、外食の際は、以下のようなことに注意が必要です。

アレルギー疾患がある場合は、その食品を食べないというだけではなく、一緒に調理しない、同じ調理器具を使わないなどを配慮する必要があります。甲殻類のアレルギーをもつ人が、エビの天ぷらは食べなかったのに、その揚げ油を使った他の食材の天ぷらを食べて症状が出たり、エビが入っていないのにエビのダシを使った料理を食べて症状が出たりしたという例もあります。

外食する場合は、お店の方に情報を伝え、対応してもらいましょう。

また、アレルギー表示は特定原材料と、特定原材料に準ずるものについて義務化されています。今年9月、特定原材料に準ずるものにアーモンドがプラスされ、21品目になりました。

これらは表示の義務がありますが、それ以外のものがアレルゲン(抗原)になったり、今までなかったのに突然症状が現れたりすることもあります。何が原因なのかを探るヒントになるので、日頃から食事や体調を記録することをおすすめします。

成長期の場合、食品によっては単純に除去することで栄養不足になってしまうことがあります。例えば、乳アレルギーの場合、特にタンパク質とカルシウム不足にならないよう注意しなければなりません。主菜を十分に摂り、干しエビ、じゃこ、シシャモ、シジミ、木綿豆腐、厚揚げ、納豆、小松菜、チンゲン菜、ヒジキ、切り干し大根、ゴマなどカルシウムを多く含む食品を意識的に取り入れていきましょう。

今回紹介するのは、カルシウムを意識した「桜エビと小松菜のチャーハン」です。乳アレルギーで牛乳がとれない場合、これらの食材でカルシウムを積極的に補給していきましょう。成長期の骨を作る栄養素が入ったレシピとして、アレルギーがない方もぜひお試し下さい。

管理栄養士・石村智子