梅雨時は、まだ暑熱順化(体が暑さに慣れる)していないため、本格的な夏を迎える前から夏バテ気味の選手もいるのではないでしょうか。

負のスパイラルを避ける

日本の夏は高温多湿。その状況下でトレーニングをするアスリートの体温は上昇し、胃腸の消化機能は低下します。それにより、熱を生じるタンパク質を多く含む肉類、魚類、卵などよりも、冷たいものやさっばりしたものを好むようになります。冷たいものを摂り過ぎると、より消化機能は衰え、またのど越し良い麺類だけといった食事を続けると、栄養状態が不良となり、疲労回復が遅れ、それによりまた食欲が落ちるという「負のスパイラル」に陥ってしまいます。

そのような状態にならないためには、基本の食事の形に整え、しっかり食べるという意識を、選手もサポートする側も通常以上に強く持つことが大切です。

ジアスターゼやビタミンU

また、酸味や香辛料、香味野菜など味付けの工夫をしたり、ジアスターゼ(消化酵素)を含む大根やビタミンUを含むキャベツ、クエン酸を含む梅干しなどの食材の活用をしたりしましょう。

ジアスターゼは消化を助けるとともに、胃腸の働きを整える効果があります。熱に弱いので、大根おろしやサラダなどにすると良いでしょう。ビタミンUは胃の働きを整え、粘膜を修復する働きがあります。加熱すると水に溶け出すので、加熱する場合はスープごと食べるようにすると良いでしょう。クエン酸は、エネルギーを作り出す時に必要です。酸味が食欲増進にもつながるでしょう。

さっぱりと食べやすい「鶏むね肉の梅肉おろしポン酢」

写真は「鶏むね肉の梅肉おろしポン酢」です。鶏むね肉は良質なタンパク質を多く含み、抗酸化作用や疲労回復効果があるといわれるイミダペプチドを含んでいます。ビタミンCやジアスターゼを含む大根おろしとクエン酸を含む梅肉をポン酢に加え、さっぱりと食べやすく仕上げました。ぜひお試しくさい。

管理栄養士・石村智子