消化吸収されやすい状態で各種栄養成分を含んでいる牡蠣は「海のミルク」と言われるほど、栄養価の高い食品です。

 ビタミンA、B2、B12、E、葉酸などのビタミンに、鉄、銅、亜鉛、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル、さらに疲労回復効果があるといわれるタウリンを多く含んでいるので、アスリートフードとしてぜひ取り入れたいものです。

産卵前の3~4月がおいしい

 真牡蠣の旬は11~4月。産卵の準備に入る3~4月が栄養を蓄える時期で身が大きくなり、味も濃厚でおいしくなります。

 ところで、牡蠣は「生食用」と「加熱用」が市販されていますが、何が違うかご存知ですか?

 「鮮度」の違いではなく、「育った海域の違い」です。大腸菌数が一定数以下の水質基準を満たし、保健所が指定した海域で獲れた牡蠣のみ生食用として出荷され、それ以外は加熱用になります。加えて生食用は、きれいな水の中で48~72時間断食させ、滅菌洗浄を行ってから出荷されます。

 出荷の過程で、生食用は蓄えていたグリコーゲンが消耗され、やせてしまうので、加熱して食べる場合は、加熱用の方がおいしいと言えます。見た目としては、クリーム色がかり、貝柱の下がふっくらしたものを選ぶと良いでしょう。ノロウィルス対策としては、85~90℃で90秒以上加熱することが望ましく、中まで完全に火を通しましょう。

牡蠣に旬の食材のカブとホウレン草、牛乳を加えた「牡蠣とホウレン草のミルクスープ」

 写真は「牡蠣とホウレン草のミルクスープ」です。栄養価の高い牡蠣に、旬の食材のカブとホウレン草、良質なタンパク質とカルシウムが豊富な牛乳を加えた一品です。

 ホウレン草は1年中出回っていますが、旬のものはハズレ期のものに比べてビタミンCは約3倍も多く含まれています。旬の食材を上手に利用して、毎日の食生活を整えていきましょう

管理栄養士・石村智子