私はアトピーです。

夏は汗をかいてかゆみがひどくなり、これから寒くなる季節は乾燥でまた、かゆみがひどくなります。保湿剤と薬が年中手放せません。悪化すると夜も眠れないほどかゆみがひどくなります。

アレルギー検査では、食物アレルギーとは診断されませんが、たまにエビでじんましんが出ますし、ヤマイモやキウイフルーツは皮をむくと手が真っ赤になり、かゆみが突然出ます。私はアスリートではないので、たまにじんましんが出ようが、夜眠れない日があろうがあまり問題ないのですが、アスリートであれば、コンディションに影響を与える可能性があるので厄介です。

今回はアレルギーの中でも食物アレルギーについてお話ししたいと思います。

「アレルギー」とはどういったものか

アレルギーとは、食物や薬剤、花粉、ほこりなど通常、身体に大きな害を与えない物質に対して、過剰な免疫反応が引き起こされる状態のことです。免疫反応が過剰に反応し、害なものを身体の外に出そうとIgE抗体を作ります。かゆみ、息苦しさ、鼻づまり、炎症はそういった免疫反応なのです。

大人より子どものうちに発症することが多く、軽いものは自然に軽快しますが、重度になると、呼吸困難から窒息に至る可能性もあります。血圧が低下し、意識消失するような重症なものを「アナフィラキシー」と言います。

生活の中で注意が必要な食物アレルギー

花粉やほこりなどのアレルギーはくしゃみや鼻づまりといった症状のほか、あまり重篤な症状は現れにくいようですが、食物アレルギーは重症になることも多く、注意が必要です。消費者庁が定めている食品アレルギー表示(特定原材料)は「えび・かに・くるみ・小麦粉・そば・卵・乳・落花生」の8品目ですが、その他にキウイや桃、パイナップルなどの果物でも見られます。

子どもの時に現れなくても、突然発症することもあります(成人食物アレルギー)。喘息や呼吸困難までいかなくても「おなかが痛くなる」「下痢する」「口の周りがかゆくなる」などの症状がでることもあります。特定の食品にそのような症状が現れた時は、食物アレルギーを疑って避けた方がよいでしょう。

運動性アナフィラキシーとは?

「運動性アナフィラキシー」とは、運動そのものに誘発されるアナフィラキシーと運動で誘発される食物アレルギーがあります。運動で誘発される食物アレルギーは、アレルゲンとなる特定の食物を食べただけでは発症せず、食事の後、多くは2時間以内に運動をしたことで引き起こされる症状です。

特定の食物は小麦や甲殻類が多く、大豆製品、果物でも見られる場合があります。運動は球技やランニングのような持久系のもので発症することが多いようです。

運動性アナフィラキシーは原因や食事と運動の関係性がわかりにくい上に、じんましんやむくみ、吐き気、腹痛、動悸、咳き込みや呼吸困難など症状が多岐にわたります。原因となり得る食物はなるべく摂らないようにすること、もし摂ってしまったら食後の数時間は運動しないことで予防ができます。

今回紹介するのは「のり弁おにぎらず」です。「のり弁」とは、ごはんの上にのりをひき、その上にいろんなおかずをのせてあるもので、おかずを変えるだけでいろんなバリエーションが楽しめます。

おかずも残り物や冷凍食品、総菜などを利用すれば手間なくできますが、食べる時間がちゃんと取れない時は食べにくいというデメリットもあります。そんなのり弁を、今回はおにぎらずにして片手で持って食べやすいようアレンジしました。おかずが中に入れてあるので、主菜や副菜も一緒に摂れますし、何よりボリューム満点です。

女子アスリート/管理栄養士・佐藤郁子