お弁当の劣化を遅らせる方法

夏場はお弁当の腐敗が気になるところです。劣化を遅らせる方法を改めてお伝えします。

(1)冷蔵・冷凍保存し、温度を下げる(持ち運びする場合、保冷剤を使用し、保冷バックに入れることで温度上昇を防ぐ。15~40℃が細菌の増殖しやすい温度)
(2)乾燥させ、塩分を加え、水分を除く(塩保存は10~20%だと保存性が高い。市販食品は4~7%の低塩分が多いため、要冷蔵)
(3)缶詰やレトルト食品の利用
(4)乳酸菌などを加え酸性を強くする

このほか、しっかり手洗いするなど衛生面に気を付けて、お弁当を作りましょう。

消費期限と賞味期限

食品表示にある「消費期限」と「賞味期限」。この違いを正しく理解していますか?

消費期限…品質の劣化に伴い、安全性を欠くとされる期限(主に肉、魚などの生鮮食品や惣菜など)
賞味期限…保存した場合、質の保持が十分に可能な期限(主に缶詰や乾物など常温保存が可能な食品)

期限を超えた場合であっても、品質が保持されていることがありますし、反対に保存状態が悪ければ、期限より前に安全性が失われることもあります。

特に生鮮食品は、新鮮なうちに使い切りましょう。自宅の冷蔵庫に入れる前に、下処理をした方が鮮度を保てる場合もあります。調理の時短にもなりますので、上手に利用しましょう。

6月の部活弁当コラムの「緑黄色野菜」でお話ししたように、カロテン含有量で緑黄色野菜や淡色野菜で分けられます。一般的に緑黄色野菜の方が、栄養価が高い印象がありますが、そうとも言えません。

淡色野菜に多いカロテンや硫黄化合物は、免疫力を高め、抗酸化作用もあります。タマネギなどのにおいの素、硫化アリルは血液をサラサラにし、疲労回復の効果があります。体内に貯めておけないビタミンを多く含むため、毎食こまめに食べましょう。

<主な淡色野菜>
枝豆、カブ、カリフラワー、キャベツ、キュウリ、ゴボウ、ショウガ、セロリ、大根、タケノコ、タマネギ、トウモロコシ、ナス、白菜、モヤシ、レタス、レンコン、ワサビなど。

また、部位によって違うものもあります。大根は、葉の部分は緑黄色野菜、根の部分は淡色野菜。丸ごと使うことで、両方の栄養素がとれ、経済的です。

管理栄養士・山口美佐