朝晩の寒暖差を感じる季節になりました。季節の変わり目は体調を崩しやすく、「なんとなくスッキリしない」と感じる人が増えます。私自身も毎年この時期は体調を崩すまではいかないものの、なんとなくだるさを感じます。季節の変わり目は体内時計が狂いやすい状況になるため、いつも以上に「眠り」を意識したいですね。

睡眠不足でも寝だめに効果なし

皆さんは、平日と休日の睡眠時間にはどれぐらいの差がありますか? 「休みの日は昼まで寝ている」という人は「社会的時差ボケ」に陥っている可能性があります。

社会的時差ボケ(ソーシャル・ジェットラグ)とは、平日と休日の就寝・起床リズムのずれのこと。仕事や学校などがある社会的制約がある平日の睡眠と、制約のない休日の睡眠との差によって体内リズムが乱れ、時差ボケのような症状を引き起こすことです。

社会的時差ボケは、スポーツでもパフォーマンスや体の疲労回復に影響を及ぼします。よく「休日に寝だめする」と言う人がいますが、生物学的には「寝だめ」はあまり効果がないとされています。寝だめしなければ生活を保てないような場合は、休日の睡眠時間を増やすのではなく平均的に睡眠時間を増やすことが必要です。

しかし、プロでもない限り、アスリートも仕事や学業など、少なからず社会的制約を受けながら競技に取り組んでいます。その中で結果を出すには、練習や食事だけでなく、生活リズムの見直しや睡眠時間の適正化も大切にしてくださいね。

質の良い睡眠のために摂りたい栄養素

栄養面で睡眠と深く関係しているのは、「トリプトファン」というアミノ酸です。トリプトファンは眠りを誘うホルモンである「メラトニン」の材料となる物質で、納豆・豆腐などの大豆製品、牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、ごま、卵、バナナなどに多く含まれています。

また、トリプトファンはメラトニンに変化する過程で“幸せホルモン”とも呼ばれる「セロトニン」を経由します。セロトニンは精神安定に効果のある物質なので、トリプトファンを十分に摂ることは心の安定にもつながりますよ。

今回紹介するレシピは「オイルサーディンとキャベツのパスタ」です。サーディンとはイワシのこと。イワシにはトリプトファンと、セロトニンへの合成時に必要なビタミンB6が豊富に含まれています。時間に追われる日は缶詰や冷凍食品を活用した時短料理で、睡眠時間を上手に確保してくださいね。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・川口郁子