先日、中学校で生徒たちが給食を食べる様子を参観する機会がありました。みんながどのくらい食べるのか、興味津々で出かけたのですが、その時の様子に衝撃を受けました。

なぜかというと、もともと配膳された量から、手を付ける前に減らす生徒の多いこと! 男子も女子も、減らす、減らす…。中には「ごはん1口分」というような子もいて、この中にスポーツをしている生徒がいたらどうしようかと、勝手ながら心配になりました。もちろん、通常の量を食べた後におかわりをする生徒も一定数いて、少しだけ安心しました。

給食は成長期の中学生のために栄養価計算

中学生ともなると、自分のスタイルや周りの目を気にすることが多くなり、「痩せたい」「たくさん食べると思われるのが恥ずかしい」などの気持ちが芽生えることも理解はできます。

ですが、中学生は成長期真っただ中。

学校給食は成長期の子どもたちが健やかに発育・発達するために、1日に必要な栄養の3分の1の量が摂れるよう管理栄養士が献立を考えて提供しています。栄養バランスもよく、給食の1人分の量を食べても基本的には太ることはありません(太る理由は、家で何を食べているかによる)。

給食の1人分は普通の学校生活をしている児童生徒の活動量を基準としているので、スポーツをしている人は1人分を残さず食べたとしても、1日の必要量には足りていないと考えたほうがよいです。おかわりが可能な場合には、積極的におかわりをすることをお勧めします。

さらに、公立中学校の場合、授業と部活の合間に補食をとることができない学校が多いですね。だからこそ、「部活をしている生徒は給食を減らさない、残さない」「必ずおかわりをする」というような取り組みをして、夕食までの間のエネルギーを十分とるように意識づけていきたいものです。

エネルギー系の補食で一番手軽なのは「おにぎり」ですが、今回は「焼きそばパン&ナポリタン風ドッグ」を紹介します。パン×麺で糖質補給にぴったりのメニューです。

このレシピでは、市販の中華麺(焼きそば麺)を使いました。実はナポリタン風ドッグに使っている麺も中華麺です(だから「風」です。笑)。中華麺だと袋から出してすぐに使うことができるので、時短にもなり料理のハードルも下がりますよね。

材料同じ、味付け変えて2種類作りわけ

今回は2種類に使う具材をあえて全く同じにして、味付けだけを変えて「焼きそば」と「ナポリタン」を仕上げました。レシピの工程1~3は同じなので、中華麺1袋で具材の分量を倍にして調理し、3までできたところでフライパンを分けて作ることもできます。

おにぎり感覚でラップに包んで補食として持ち運んでも

おにぎり感覚でラップに包んで補食として持ち運ぶのもいいですよ。気分転換にぜひ作ってみてください。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・久永まゆみ