明日から4月。新年度を迎えます。

この時期は多くの「環境の変化」があると思います。学校生活においては、クラスメイトの変化、進学による環境の変化や生活リズムの変化もあります。また、部活やクラブ活動においては、チームの変化、メンバーや指導者の変化などもあるでしょう。

こうした時期には、気付かぬうちに「ストレス」が発生しやすくなります。ストレスをうまく処理できずに蓄積してしまうと、体の機能にも様々な影響を及ぼし、体調を崩したり、免疫力の低下につながったりする可能性があります。

新年度がスタートすると、競技やカテゴリーによってはすぐに大会がありますし、ゴールデンウイークには強化合宿が入るなど、せわしく活動が進んでいきます。過去にも、生活環境、食環境、スポーツ環境が大きく変化した選手が、新年度が始まってからしばらくコンディションが安定せず、続けて体調を崩したり回復が遅れたりするという状況がありました。

栄養・休養・運動のバランスを整える

ストレス解消のポイントの1つに、「栄養・休養・運動のバランスを整える」ことがあります。それを実践する際に気を付けることと、この時期に合わせたアドバイスをまとめます。

栄養=免疫力の維持、体調を整えるホルモンの合成につながります
・バランスのとれた食事をとる
・タンパク質をとる(朝食で食べることもポイントです)

※遠征や合宿がスケジュールに入ると食事のバランスは偏って崩れやすくなります。おにぎりやサンドイッチの具はタンパク質がとれるように卵やツナやチキンなどをはさんで、野菜類はジュースやスムージーでとる、などの工夫をしましょう。

休養=リラックスしたり、質の良い睡眠が心身の疲労回復につながります
・時間がとれるときにリラックス、趣味を楽しむ
・睡眠の時間と質を確保する

※学校が始まるまではスポーツ以外の時間に少し余裕を作りやすいと思います。短い時間でも上手に活用して好きなことを楽しんだり、睡眠時間の確保に努めましょう。
※就寝前のスマホの見過ぎは睡眠の質の低下につながるので、注意しましょう。

適度な運動=ストレス発散、食欲増進、睡眠の促進につながります
・いつもと異なるスポーツをしてみる
・時間を決めて運動する

※慣れない練習やハードな練習は疲労の蓄積も多くなるので、栄養補給、睡眠確保など練習以外の部分でできる限り疲労回復に努めましょう。
※ストレスや疲労によって食欲低下が生じる場合もあります。その状況での運動の継続は、栄養不足や疲労蓄積によってコンディションの乱れやパフォーマンスの低下、さらには慢性的な疲労にもつながりますので、できるだけ早い段階で近くの栄養士に相談する等、対策をしましょう。

様々な変化によってストレスは発生しますが、上手に解消していくこともコンディショニングです。ただ、実際にそのストレスや疲労は見えづらく、感じにくい場合もあるため、あらかじめ対策を講じること、また早期発見で対策ができるよう日々の疲労度や睡眠の質、栄養摂取状況などコンディションチェックをすることもおすすめです。

今回紹介するレシピは「砂肝と新タマネギのゴマポンあえ」です。砂肝は低脂質高タンパク質な食品です。ビタミンB群が豊富で、ストレスがかかる時にはエネルギー代謝も亢進するため必要な栄養素です。

また、鉄や亜鉛、ビタミンB12や葉酸など血液作りに必要な栄養素も豊富です。おつまみっぽいメニューですが、アスリートや成長期にもおすすめの1品です。もちろん、保護者世代も晩酌のお供に楽しめます。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・田畑綾美