ゴールデンウィークに突入しました。試合や遠征、合宿などで通常の練習とは異なり、練習量が増えたり、ハードになったりするチームや選手も多いかもしれません。その分、通常の平日よりもスポーツ活動における消費量が多くなると思います。そこで生じる可能性があるのが、エネルギーや栄養素の不足です。

増量を目的としてサポートしている高校生ボート選手に食事摂取状況を聞いてみると、平日は基本的に食事時間が固定されているので、目標通りの栄養摂取量をクリアでき、量が不足していたとしても食べるタイミングのずれは大きくありませんが、休日となると状況が異なるので計画通りに実施できない場合も多くありました。

平日と休日での状況の違い
・トレーニング時間の変化(午前or午後、移動ありorなし、練習or試合)
・食事や栄養補給ができる場所(自宅、学校、遠征先、試合間に会場内で)
・食事や栄養補給ができる時間(30分以上、30分未満、隙間時間)
・内容(弁当、おにぎりやサンドイッチなどの軽食、エネルギーゼリーやバーなど)

これらに違いがでることによって、食べるタイミングや量、内容の充実が図れないと、疲労蓄積や回復の遅れが生じてしまいます。

食べられるときに食べて不足分を補う

一般的な栄養摂取の考え方として、「日々消費するエネルギーに見合うエネルギーの摂取や、1日に必要な目標栄養量をとること」が理想ではありますが、状況によっては平日の食べられるときにしっかり食べて、土日の不足を補っていくようなイメージを持つことも大事です。特に試合や遠征となると、運動時間が続き、消化を考慮した栄養補給をしているとエネルギー摂取が中心となり、タンパク質やビタミン、ミネラルなどが不足しやすくなってしまいます。

この状況が毎週生じるならば、栄養素の不足はどんどん積み重なっていき、疲労だけでなくケガの発生や成長阻害にもつながってしまいます。休日の栄養不足は前後の週間、平日にカバーしていきましょう。ゴールデンウィークで試合が続き、食事や栄養が十分に摂れなかったら「1食の食事量や内容を意識的に充実させること」、それに加えて「補食をとること」に取り組んでみましょう。

「バランス補食」も積極的に取り入れて

おやつにもおすすめできる「バランス補食」として、次のものが挙げられます。

お好み焼き(キャベツ、豚)
サンドイッチ(卵やツナと野菜のサンド)
炒飯(ベーコン、タマネギ、ニンジン、ピーマン)
焼きそば(キャベツ、ニンジン、タマネギ、豚肉)

今回紹介するレシピは、粉なしで作る「ジャガイモのお好み焼き」です。小麦粉の価格が上昇していますが、小麦粉の代わりにジャガイモをすりおろし、卵でつなげて作ります。

新ジャガと春キャベツで、春野菜を使って作ってみてください。見た目も味も、“まさにお好み焼き”に仕上がりますよ。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・田畑綾美