今年も猛暑が続いています。暑くなると注意したいのが、熱中症です。

真夏の試合終盤の大事な局面に足がつってしまったという経験はありませんか? 熱中症の症状のひとつに筋肉のつり、熱痙攣(けいれん)があります。これは脱水して体内のミネラルバランスが崩れることによって、筋肉がうまく伸び縮みできずに痙攣を起こす現象です。

ミネラルと言うと、ナトリウム(塩分)を思い浮かべる方が多いかと思いますが、マグネシウムやカリウムも熱中症を予防するために大変重要な役割を担っているミネラルです。

お米2合に大さじ1杯

「にがり」を知っているでしょうか? 海水を煮詰めて食塩を作る際に出る透明の液体で、正体はマグネシウムの塊です。

主に豆腐を固める凝固剤として使われていますが、ひとつ面白い使い方があります。ご飯を炊く際にお米2合に対して大さじ1杯のにがりを加えてください。毎日の食事で手軽にマグネシウムを補給できるだけでなく、水のみで炊くよりもお米がふっくらツヤツヤに炊き上がりますよ。

味やにおいに影響しないというのもうれしいですね。ただし、マグネシウムの摂りすぎでおなかがゆるくなることもあるので、入れすぎには注意してください。毎日の食生活でおいしく栄養を補給して、暑い夏を乗り越えていきましょう。

今回紹介するレシピは「トマトとアボカドのネバトロ丼」です。材料を切って、めんつゆとあえるだけの簡単メニューですが、暑い夏を乗り越えるための栄養素が詰まっています。火を使わないので子どもだけでもチャレンジしやすいですね。にがりを加えて炊いたご飯で作ってみて下さいね。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・川口郁子