新型コロナウイルスの感染拡大はとどまることを知りません。東京オリンピック・パラリンピックの延期も決まり、日本中が先の見えない不安と闘っています。

子どもたちも休校措置や外出自粛で体を動かすことも難しいこの頃ですが、これを逆にチャンスととらえましょう。ケガをしている子は治療に専念し、ケガのない子もしっかりと体を休めて、栄養を蓄えることに目を向けてみませんか。

体作りにはまず睡眠

2011年にアメリカのMahらが発表した「睡眠と運動パフォーマンスに関する論文」によると、睡眠と運動は相互に影響し合い、睡眠時間が少ないと運動パフォーマンスが落ちることが示されています。ジュニアアスリートでは、競技のパフォーマンス面に加え、体の成長にも睡眠が大きく関わってきます。

成長ホルモンは睡眠中に大量分泌されるため、睡眠時間が十分に確保できないと、それだけ身長が伸びるチャンスを失うことになります。小学生の推奨される睡眠時間は9~10時間と言われますが、どれほど確保できているでしょうか?

色々な食材を組み合わせよう

ケガをしている場合や疲れている場合、体は成長より優先してケガや疲労に対処しようとします。思うように練習ができないこの時期こそ、食事の質を落とさないようにしましょう。

まずはタンパク源になる肉・魚・卵・乳・大豆製品を1食につき2品目は必ず摂るように心がけましょう。免疫力UPに効果的なビタミンCは、水に溶けて流れてしまう性質があるため、体内に溜めておくことができません。生の野菜やフルーツ、イモ類などにも豊富に含まれるため、毎食何らかの形で摂れるといいですね。同じ食品を大量に摂るのではなく、様々な食材を組み合わせて摂ることで自然とバランスが整いやすくなります

今回紹介するレシピは、タンパク質とビタミンがしっかり摂れる「プロテインサラダ」です。マヨネーズに淡口(うすくち)しょうゆとかつお節を混ぜるとあっさりして食べやすく、脂質も控えめになりますよ。

1日も早く日常が戻り、子どもたちが思いっきりスポーツを楽しめる日が来ることを祈っています。

KAGOSHIMA食×スポーツ/管理栄養士・川口郁子