私が指導する中学生女子のクラブチームでは、毎月、身長と体組成を測定しています。中学生女子になると、身長が最も伸びる成長ピークの時期を過ぎている子が多くなりますが、中には今が成長ピークという子や、これから成長ピークを迎える子もいます。それらを体組成のデータと共に見ています。

体組成計では、体重のほか体脂肪率、筋肉量なども表示されますが、選手たちは最初、体脂肪率ばかりを気にします。体脂肪率が高いと決まって、「痩せなきゃ」と言いだします。スポーツをやっているので肥満状態の子はいませんが、数値を見て体脂肪率ばかりを気にするのです。

体脂肪率が高いのは筋肉量が少ないから

実際は、筋肉量が少ないために体脂肪率が高く出ている子が圧倒的に多いのですが、「痩せる」ことばかり意識が向いてしまっていました。

目的は、筋肉量を増やすことに目を向けてほしいので、測定時の声掛けを「筋肉量が増えたね」「筋肉量が減ったから筋肉を増やそう!」に変え、さらに個別に話もするようにしました。すると、次第に「やった!! 筋肉量が増えた!」と筋肉量の増減を気にかける選手が増えてきました。

体の中のことが何でも数値として出てくることが一般的になりました。特に男女ともに思春期の子どもたちが気にする体重や体脂肪については、数値に一喜一憂するのではなく、その見方も含め、指導していくことが必要ではないでしょうか。身体とともに、知識も意識も改善していくことが大事だと感じています。

今回は「ぎんなんと新ショウガと貝ひもの炊き込みご飯」を紹介します。

ぎんなんが出回る今、下処理をしてゆでて冷凍しておけば、お正月の煮しめの彩りにも使えますので、ぎんなんの下処理の仕方を画像で説明しておきます。

ぎんなんの下処理の仕方

ぎんなん割り器などを使って硬い殻をむく
ぎんなん割り器などを使って硬い殻をむく

小鍋に入れてぎんなんが隠れるぎりぎりくらいの水を入れ、3分ほどゆでる。ゆでている際にお玉などでぎんなんの上を滑らせるように触れていると薄皮が取れやすくなる
小鍋に入れてぎんなんが隠れるぎりぎりくらいの水を入れ、3分ほどゆでる。ゆでている際にお玉などでぎんなんの上を滑らせるように触れていると薄皮が取れやすくなる

グリーンがきれいになったらザルに取り、水に浸ける。残っている薄皮はひとつずつ爪の先で削るようにむく
グリーンがきれいになったらザルに取り、水に浸ける。残っている薄皮はひとつずつ爪の先で削るようにむく

下処理したぎんなんは保存袋に入れ、冷凍保存しておくと使いやすい
下処理したぎんなんは保存袋に入れ、冷凍保存しておくと使いやすい

おせち料理の煮物の彩りにも使える
おせち料理の煮物の彩りにも使える

また、新ショウガというと初夏のイメージがありますが、露地栽培の新ショウガが出回るのは秋です。寒くなってきた時期にショウガを使えば、体も温まりますね。

貝ひもは帆立貝の貝柱のまわりにあるひらひらとした部分です。筋肉の塊なので噛み応えがあり、味付けしたものがおつまみとして売っています。今回はこれを細かく切って使用しました。1人分でカニかまと貝ひもを合わせてタンパク質が14g以上とれる計算です。

カニかまも貝ひもも、それぞれ味がついているので加える調味料は最低限とし、水分の多い食材がないため通常の炊飯の水加減でOKです。

ぎんなん、新ショウガ…いつまでも暑かった今年が遅まきながら冬へと向かっています。ぜひ、秋の食材の炊き込みご飯を楽しんでくださいね。

管理栄養士・月野和美砂