私が技術・栄養指導をしている中学生女子バレーボールのクラブチームは、春休みに山梨県の県立の施設で2泊3日の合宿を行いました。行った先での練習や試合が目的なのはもちろんですが、そこで自分たちで生活を営むことも重視しています。

今回はいつにも増して「挨拶」ができるようになるよい機会となりました。宿泊施設で小学生低学年から高学年までの10人程度のグループと一緒になり、中学生がそのお手本となったのです。

最終日には小学生も全員挨拶

最初は他のグループの子たちは、廊下ですれ違っても、食堂で居合わせても挨拶をしませんでした。しかし、うちのチームの選手には「廊下などで人に会った時は、自分たちから元気に挨拶をするように」と伝えています。小学生と会うたびに「こんにちは」「こんばんは」「おはようございます」と必ず、自分から挨拶をするようにしていました。

約30人の中学生のお姉さんたちが毎回のように挨拶してくるのです。小学生たちも何かを感じたようで、ポツリポツリと挨拶する子が出始め、最終日にはどの子どもたちもしっかり挨拶ができるようになりました。私にも、廊下で会うと「おはようございます!」とニコニコしながら言ってくるほどになり、「えらいねぇ! 上手に挨拶ができたね」とほめると満面に笑みを浮かべていました。

合宿だからこそできる体験と学び

このように合宿先での体験で、小学生たちは自然と挨拶ができるようになりました。生活していく上で人との関わり方は重要な要素です。ちょっと何かをたずねるにしても、お願いするにしても、挨拶から始まります。挨拶することで友達もできるし、指導者とのコミュニケーションも始まります。

一方で、うちの選手たちに挨拶が身についていることも分かりました。小学生たちが変化していった過程を見て、挨拶の重要性を強く意識できたことと思います。

合宿という非日常な時間だからこそできた教育です。ジュニアアスリートは、今のうちからしっかりと挨拶を声に出して元気にできるようになってほしいですね。 

今回は「砂肝と豆のトマト煮」を紹介します。

砂肝は鶏の「筋胃」とも呼ばれる部位で、筋肉でできているので脂肪が少なくタンパク質や鉄分や亜鉛、ビタミンB群、葉酸などが入っています。

今回は缶詰やゆで豆として手に入りやすいミックスビーンズを使いますが、こちらでもタンパク質、カルシウム、亜鉛、ビタミンB群、葉酸などがとれます。

砂肝を食べ慣れていなくてもトマトやケチャップ、コンソメの味で食べやすくなっています。「砂肝と豆のトマト煮」でしっかり栄養をチャージしましょう。

管理栄養士・月野和美砂