あけましておめでとうございます。
元旦から多くのジュニアアスリートが、自らの目標に向かって練習やトレーニングをしたのではないかと思います。

成長過程、未完成の子どもを育てるために

今の子どもは「すぐにあきらめる」「挑戦しない」とよく言われます。でも、自分の好きな競技で「うまくなりたい」「上手になりたい」という気持ちが育ってくると、「もう少し頑張ってみる」「また挑戦する」と、少しずつ経験を重ねながら成長していきます。その裏に、保護者や指導者のサポートが大きいと感じることが多くあります。

成長する過程で完璧な子どもはいません。うまくいかなくて落ち込んだり、ライバルに先を越されて妬んだり、向こう見ずなところもあったりして、それをなだめたり、諭したり、時には強く叱ったりする場面も出てきます。成長途上ですから当然だととらえましょう。生活の中で様々な経験を通して子どもは体だけでなく気持ちも成長していくのです。

食事に関して言えば、ジュニアアスリートはまだ味覚が固まっていません。ついこの間まで嫌で食べなかった食材を、食べられるようになることも多いものです。そこが大人のアスリートと違うところだと思います。成長に伴い味覚、嗜好も変化し、様々な味が分かってくるのです。

保護者や指導者は、それをどんなアプローチで変えていくかが面白いところでもあります。今年も共に、子どもたちを支えていきましょう。

今回は「餅入りミルク茶碗蒸し」をご紹介します。前回のコラムでお伝えした農水省の「牛乳でスマイルプロジェクト」を受けて、今回も牛乳を使ってみました。

めんつゆと牛乳と卵を使っていますが、言われなければ牛乳が入っているとわからないかもしれません。

お正月らしく、具にお餅を入れています。エビやホタテをのせているのでタンパク質もしっかりとれます。具材はアレンジできますから、鶏肉を入れたオーソドックスなものにしてもいいでしょう。

また、おせち料理に使われるぎんなんも少しのせました。おせち食材にはひとつひとつにいわれがあり、ぎんなんは「生命力が強い」「金色から金運上昇」ということで、伝統的なおせち料理に使われています。

ぎんなんの皮をむき、ゆでて冷凍しておいた状態
ぎんなんの皮をむき、ゆでて冷凍しておいた状態
鍋にぎんなんがかぶるくらいの湯を沸かし、塩を入れ、レードルの底でコロコロと回し、薄皮を取る
鍋にぎんなんがかぶるくらいの湯を沸かし、塩を入れ、レードルの底でコロコロと回し、薄皮を取る
ぎんなんに透明感が出てきたら水の入ったボウルに移し、残っていた薄皮を手で取る
ぎんなんに透明感が出てきたら水の入ったボウルに移し、残っていた薄皮を手で取る

下記の画像は私が作ったおせち料理です。ここにもぎんなんを松葉に刺した「松葉ぎんなん」をのせています。晩秋にとれたぎんなんの皮をむき、ゆでて冷凍したものを松葉に刺してアクセントにしています。

月野和さんが作った「松葉ぎんなん」をのせたおせち
月野和さんが作った「松葉ぎんなん」をのせたおせち
月野和さんが作ったおせち
月野和さんが作ったおせち

お正月からしっかり食べて、2024年が多くのジュニアアスリートにとってカラダも心も、そして味覚も成長できる年になることを祈っています。

管理栄養士・月野和美砂