この夏、SNSには「合宿をしました!」という投稿があふれ、多くのスポーツで久しぶりの合宿が行われたようでした。「合宿」といっても目的はチームによって様々ですが、「親元を離れる」ことは、選手たちが自立するよい機会になります。

育成年代の生活指導、あらゆるシーンで

育成年代の指導は、生活すべてを指導するのでとても大変です。私が指導する中学生女子のバレーボールクラブでは、合宿のあらゆるシーンで自立に向けた指導をしています。

今回の合宿では、初日の昼食で食べたお弁当のゴミの始末を、送迎のために帯同してくれた保護者に任せっきりにしていたと注意したことから始まりました。そのほか、思い出すだけでも次のようなことが挙げられます。

・集団を前にした時の司会は、騒がしかったら一度全体を注目させる
・司会は全体に聞こえる声を出す
・次の予定を都度考えて行動する・させる
・共同で使う場所に私物を置きっぱなしにしない
・連泊でも最低限部屋は整頓しておく
・ゴミの水を切る、ゴミのまとめ方
・ホウキの使い方
・洗った雑巾は重ねて干さない
・食器はいくらでも重ねればいいわけではない
・ご飯の盛りつけ方
・食器の配膳
・洗う前にご飯茶碗を水につけておくこと
など…。

自分たちで責任をもって行動「気付く力」

小学生の頃は保護者がやってくれていたことでも、中高生になったら自分たちで責任をもって行動していかなければなりません。これまで、本人たちが気にとめなかったことを「気付く」ようにさせるのも、指導者の役割です。

選手からすれば、「何でこんなことまで言われるのか」と思っているかもしれません。なぜ叱られたのか説明されても、ピンとこないこともあるでしょう。

でも、いずれ分かる時が来ます。時間がたち、精神的にも大人になって行動するようになった時、周りにいる同年代の立ち振る舞いを見て自分が「育てられた」ことを理解します。それが3年先になるのか、5年先になるのかわかりませんが…。

合宿所に一緒に宿泊してもらった保護者からは「こんな細やかに指導してくれているのかと驚きました」と言われました。保護者には、我々の指導1つ1つを見てもらっているので不満やクレームも出ません。大人がその意味を理解し、選手たちを共に育てているということです。

今回は「冷凍ジャガイモのポタージュ」を紹介します。ジャガイモのポタージュというと、生のジャガイモをゆでて作るのが一般的ですが、夏は暑くてできるだけ火を使いたくないので冷凍ジャガイモを使いましょう。

冷凍ジャガイモはゆでてから冷凍してあるので、電子レンジで再加熱した後、ミキサーかハンドブレンダーで一気に作ってしまいます。温かくしても、冷蔵庫で冷やしてもおいしくいただけます。

ジャガイモでエネルギー源の糖質、牛乳で骨を丈夫にするカルシウムがとれます。成長期の子どもたちのエネルギーが不足しないよう、主食だけでなくイモ類やカボチャなどをスープにするのもいいでしょう。簡単に作れる「冷凍ジャガイモのポタージュ」を飲みながら、夏の間の子どもの成長を振り返ってみてはいかがでしょうか。

管理栄養士・月野和美砂