今年の夏も、新型コロナの感染拡大で翻弄されたジュニアアスリートが多く出ることになりました。そんな中、女子校の教師を務める教え子からうれしい報告が届きました。指導するダンス部が全国大会出場を決めたとの報告でした。

緊急事態宣言によって部活が中止となった昨冬、「生徒のモチベーションが下がるのを何とか食い止めたい」との相談があり、私がスポーツ栄養のオンラインセミナーを行った経緯があります。その後何度も、緊急事態宣言の関係で合宿が中止となり、計画変更を余儀なくされましたが、その中でも工夫して活動してきたことが結実したようです。

「体重・体脂肪・食事・体調・トレーニング」を管理

幾度と起こるコロナでの予定変更は、もはや私たちや子どもたちを鍛えるすべになっていると感じます。予定したことが変わる、中止になる、ということへ精神的な対応力がついてきています。

その教え子は、私にセミナーを依頼する以前から、部員一人一人の「体重・体脂肪・食事・体調・トレーニング」を管理していました。これは彼女が高校時代、顧問の私から指示されて日々行っていたコンディション管理の内容です。整ったコンディションは気持ちの安定や集中にもつながります。

「やっぱり毎日の食事管理がいかに大切か思い知らされています…」と、彼女は私への報告を結んでいました。コロナ禍でも生徒に寄り添い、成長を支える一人の指導者として、教え子が活躍していることをとてもうれしく、頼もしく感じました。

今やっている自己管理を下の世代にも伝える

ジュニアアスリートにとってのスポーツ活動は現在、「今やれること」を探し、行動する日々となっています。しかし、こんな状況であっても子どもたちはしっかり成長しているようです。あと10年たてば、その子たちが新たな指導者として下の世代を教え、導くようになっていきます。きっと自分たちがしてきた体調や食事の自己管理の大切さを伝え、どんな状況でもへこたれないタフな指導者になっていくでしょう。

今回は「生キクラゲとレタスのたまごスープ」を紹介します。生キクラゲは6月~9月くらいが旬の時期です。食物繊維とともにビタミンDが豊富で、カルシウムの吸収を上げ、骨を作るのに役立ちます。

卵を入れて彩りも良く、具だくさんなスープで子どもたちのコンディションを支えていきましょう。

管理栄養士・月野和美砂