各種スポーツで大会や試合が中止となり、生活が一変した1年が過ぎ、再び卒業式のシーズンがやってきました。私が指導する中学生女子のバレーボールクラブも、コロナに翻弄された1年でした。

多くのアスリートは「勝利」を目標とします。「大会で優勝する」「ベスト8に入りたい」などの目標に向けてトレーニングを積んでいきます。しかし、その目標とする大会が開催されなかった、この先も見通しが立たないといった状況下で、情熱が冷めてきている人が多い気がして、残念に思います。

うまくなる、そのこと自体が喜び

私が指導するクラブの選手の意欲の元は「バレーボールがうまくなる」ことです。バレーボールそのものが上達することに喜びを感じています。

もちろん、大会がなくなったことでがっかりしていましたが、だからと言ってやる気が消滅することはなく、前向きに、めげずに取り組んできました。この春巣立つ中学3年生は全員、高校でもバレーボールを続ける予定です。

いつになればバレーボールが、また他の競技や種目が、以前のように行える状況になるか分かりません。しかし、コロナ禍の厳しい時期でも、上手になる喜びを感じながら過ごした子どもたちはきっと、この先もあらゆる環境に柔軟に適応しながらそれぞれの“春”を迎え、たくましく成長していくのだろうと思います。

今回は、中身にも野菜をふんだんに入れた「中身も野菜たっぷりロールキャベツ」を紹介します。ボリュームは通常通りですが、豚もも肉など赤身のひき肉を利用することで、1個あたりの肉は25gと控えめにしています。その分、野菜の比率が多く、カロリーも抑えめです。

豚の赤身を使ってカロリー控えめ

豚の赤身のひき肉の代わりに、鶏のひき肉を利用してもヘルシーに仕上がります。もも、むねなどどの部位を使うかはカロリーに応じて分量を調整してください。   上に乗せるニンジンは春らしく、桜型で抜きました。“桜”は日本ならではの「よろこび」や「祝い」の意味もありますね。家庭の食卓でも、ささやかなお祝いの気持ちを桜型のニンジンに込めてみてはいかがでしょうか。

ニンジンを型抜きしない場合、いちょう切りなどにしてロールキャベツの隙間に入れて煮込んだり、粗めのみじん切りにしてロールキャベツの種に入れ込んだりしてください。

管理栄養士・月野和美砂