1月に再発令された緊急事態宣言にあたる地域、またその地域以外でも「大会が中止になった」「練習ができなくなった」というチームや選手がいると思います。外食も控えるように通達され、自宅での食事作りが増えたのではないでしょうか。

お菓子作りよりも普段の食事作り

昨春のステイホームの時は、子どもたちや若者がお菓子作りに殺到したのか、ホットケーキミックスが店頭から消えたということがありました。お菓子作りは確かにワクワクしますが、出来上がったものを食べるわけで、お菓子を食べる頻度が高ければ、当然エネルギーの摂りすぎにつながります。スポーツをしている子どもたちは、お菓子作りはたまに楽しむ程度にして、この機会に「普段の食事作り」を身につけてほしいと思います。

もしかしたら今年度は例年より、学校での調理実習が少なかったかもしれません。家庭科の教科書には調理実習の献立が和洋中のバランスよく入っており、お弁当や軽食等も載っています。学校で作った献立を復習したり、作ったことがない献立にも挑戦したりしてみてはいかがでしょうか。

書かれている手順を読んで作ってみる

すべてレシピ通りでなくてもいいのです。食材によっては今の時期にないものもあるので、似たような食材で作ってみても、他のメニューに変更してもOK。教科書には作り方が分かりやすく出ているので、読んで理解し、書かれているように実際に作ってみることで、日々の営みである食事作りの実践的な力が身につくでしょう。

今回紹介するのは、「食べて鬼退治!まめ(魔滅)ごはん」です。今年は2月2日が節分、翌3日が立春です。昔は立春が新年の始まりで、節分は大みそかのような日でした。翌日からの新たな年に向け、災難や厄を落とす意味で豆まきをしたといいます。

「福豆」のご飯で“鬼”を退治

日本では昔から穀物に邪気を払う力があるとされており、とりわけ大豆は重要な穀物として米や麦と同様に魔よけの力があると考えられていました。炒った大豆を使うことで鬼を封じ込め、それを最後は食べることで鬼を退治することになる、と昔から炒り豆を使ってきました。

栄養的には、大豆には植物性のタンパク質が豊富です。食物繊維も多く、免疫に関わる腸を良好に保つのにも適しています。炊き込みご飯は、材料を準備した後は炊飯器にお任せでできるので、お役立ちメニューです。

節分でまく「福豆」も炒り豆です。余った「福豆」は食べてしまいましょう。まだ先の見えない世の中ではありますが、“まめ(魔滅)ごはん” を食べて、栄養の力で免疫力を維持していきましょう。

管理栄養士・月野和美砂