暑さに慣れる「暑熱順化」に牛乳がおすすめ

農林水産省は先月、牛乳・乳製品を製造する酪農家を支援するため、牛乳やヨーグルトを普段より1本多く消費することを推進する「プラスワンプロジェクト」を開始しました。 10代はカルシウムの年代別吸収率が一番高い時期。また夏に向けて暑さに慣れる「暑熱順化」にも、牛乳はおすすめです。

気温が上昇すると体温も上がり、体にこもった熱を放散するために汗をかきます。汗をかいた皮膚が外気にさらされ体温を下げるからで、暑い時には汗をかきやすい状態にしておくことが大切です。

少しきつい運動をした直後に牛乳を飲むと、血液量とともに血漿(けっしょう)量や血漿アルブミン量(アルブミンとは、血清中に多いタンパク質の1 つで、血液量や体内の水分量を調節する働きがある)が増加し、皮膚血管が開きやすくなります。

子どもたちは3月に休校となり、家の中での生活が続いたので急激な気温上昇に体が追い付かない可能性があります。熱中症予防のためには、例年以上に暑熱順化を意識しましょう。やや息の上がるランニングなどを15~20分行った直後には、コップ1杯の牛乳を飲むことをおすすめします。

今回は「豆腐ココアムースのマーマレードのせ」を紹介します。このムースには、牛乳と豆腐のタンパク質が両方入っています。牛乳だけを固めるよりボリュームがあるので、少量でも満足できるデザートになります。

この機会に心と体を作る料理や補食作りをしてみてはどうでしょうか。

管理栄養士・月野和美砂