年末年始に行われた各種スポーツの全国大会が終わり、中学3年生、高校3年生の中には、より高いレベルに挑戦するため親元を離れる子もいるでしょう。中には中学生から親元を離れる子どももいます。

高校の家庭科で調理実習をすると、生徒1人1人が各家庭でどれくらい家事を行っているかがよく分かります。こちらが何も言わなくても、台ふきんでテーブルの上を拭く子もいれば、言われてもできない子も。濡らして拭くのかどうか、拭きながらテーブルの上の小さなごみを下に落とさないで拭けるかどうかなど、その動きを見れば家庭での家事参加の度合いが分かります。

世は「女性活躍社会」。昔と違って女性はいつも忙しい…。しかし、その割には子どもの家事参加が乏しい気がします。もっと子どもに家事をさせれば親も助かりますし、何より子ども自身の生活面での自立につながります。

中学、高校卒業後に寮に入ったり、1人暮らしをしたり。生活面で自立できているかどうかは、その後の競技の伸びにも大きな影響を与えます。

時々、相当甘やかして育てていた子どもを「鍛えるために」と急に厳しい世界に放り込む保護者がいます。どうにか乗り越えていく場合もありますが、あまりのギャップで競技まで辞めてしまうケースもあります。

親元にいるときから何事も1人でできるよう順を追って仕向けることが大切です。新年度に入る前のこの時期に、普段、何気なくやってあげていることを振り返ってみましょう。

今回紹介するレシピは「たっぷり野菜の豆腐ステーキ」です。野菜やキノコで1人分120gの野菜類と、豆腐と豚肉でタンパク質が20g以上とれます。豚肉は疲労回復に必要なビタミンB1も豊富です。

調理自体は難しくないので、子どもに手伝ってもらいながら、豆腐の水切りや野菜の切り方を見てあげてもいいですね。準備から片付けまで、お手伝いしてもらいましょう。

管理栄養士・月野和美砂