8月の全中(全国中学校体育大会)が終わり、中学校の部活動は「引退」という子どもたちも多いと思います。バレーボールに関して言えば、12月の全国都道府県対抗中学バレーボール大会(JOCジュニアオリンピックカップ)で中学生としての試合を全て終了しますが、ほとんどの子どもたちは7月~8月で一旦、競技を終える形になります。

夏休み中に高校の見学に行ったり、バレーボール部の練習を体験したりした選手もいるでしょう。その際、高校生や指導者から「うちの学校に来ない?」などと声をかけられることは、とてもうれしいことですね。

バレーボール、特に女子にありがちなのが、この「引退」から高校入学までの半年ほどの間に、驚くほどの“変貌”を遂げることです。端的に言えば“太ってしまう”のです。

ここ最近、女性アスリートに関わる諸問題で話題になるのは、「エネルギー不足」に起因する「無月経」「骨粗しょう症」の「女性アスリートの3主徴」ですが、バレーボールにおいてはその逆で、この時期の体重や体脂肪の増加が問題となるケースが増えています。

自己管理の意識を高く持って

中学3年生は身長の伸びが止まり、体脂肪がつきやすくなる時期。大幅な体脂肪の増加は、膝や腰へ余計な負荷がかかり、ケガや故障の原因となります。

高校指導者が即戦力と期待していた選手が、翌春に入学してきたら、まず減量させないといけない状況だったということはよくある話。せっかく高校へ入学したのに、ケガで治療に専念しなければならなくなるのは、あまりにも残念です。

私はこれまで、様々な年代のカテゴリーでバレーボール選手を見てきていますが、残念ながら、バレーボール界全体として、自己管理の意識はそれほど高くないと感じています。

また、「中学3年生で引退」と言っても、そもそも部活動はアマチュアスポーツであり、「引退」はありません。高校でも競技を続け、高いレベルでバレーボールをしたいと願って高校選びをするなら、受験勉強と並行してトレーニングや技術練習を継続してほしいと思います。ただ、運動量は減っていますので、主食等でエネルギー量を調整し、毎日体重を測って記録し、食生活を管理していくようにしたいものです。

今回のレシピは「ポ,からサラダ」。ジャガイモの代わりにおからを使ったサラダで、体作りに欠かせないタンパク質をサラダでもとってしまえ! という1品です。

ツナ、キュウリやタマネギなど、ポテトサラダに入っているような食材を加えると、メインがジャガイモでなくても、不思議とポテトサラダに思えてしまいませんか?

高校生へ向けての期間も、しっかり体作りを続けましょう。

管理栄養士・月野和美砂