「朝ごはんが思うように食べられない」という悩みは、様々な競技の選手からよく耳にします。

正直なところ、朝ごはんを思うように食べられなくてもプロになっているアスリートはいるので、この仕事をしていると複雑な気持ちになることがあります。プロになるためには食事以外の要素、つまりはどんなに練習しても得られないような感覚や技術的なものや運もあることは事実です。

食事だけを頑張ってもプロになれるわけではありませんが、朝ごはんが苦手な場合は、たとえプロになったとしても年間を通して活躍することが難しいのは事実です。疲れるとすぐに食べられなくなる傾向もあります。

そうした場合はまず、主食がすすむようなメニューを提案します。今回紹介する「とろとろ盛」はそういったときによく使います。

主食・主菜・副菜を一体にして丼メニューにすると食べやすいのですが、そうすることで逆にボリュームがでてしまい、余計に食べることに抵抗を感じるアスリートもいます。それを避けるため、透明の容器に盛り付けて分量が目で分かるようにします。

納豆、ナガイモが入っているのでつるつるっと食べられます。そのまま食べてもいいですし、ご飯に半分かけて、残りはサラダにかけるなど、お好みのアレンジができるので好評です。

鮭(サケ)は身体づくりや免疫に影響があるビタミンDが豊富ですが、ナガイモも最近流行しているインフルエンザなどの予防にも効果的な食材です。モズクは腸内環境を整える海藻として、あるプロのチームでは試合の遠征のたびに必ず出している食品です。

材料さえあればすぐに作れる一品。ぜひお試しください。

管理栄養士・川端理香