年明けからプロ野球選手の自主トレーニングに帯同してきました。当初は選手数名の夕食作りと栄養サポートをする予定だったのですが、最終的には、ポジションも年齢も様々な選手9人とスタッフ5人という自主トレにしては大所帯となり、約10日間のトレーニングでの栄養面を担当してきました。

メニュー作りの考え方としては、まず、チームのキャンプ開始日や試合日程は決まっているので、そこに照準を合わせます。また、今回は午前中から軽い昼食をはさんで午後までトレーニングというスケジュールだったので、日替わりのお弁当の内容や選手の疲労度なども考慮しながら、夕食の献立を考えました。

タンパク質をしっかり、野菜もたっぷり

チームではビュッフェスタイルが多いようですが、今回は「定食スタイル」にしました。主食はご飯。主菜はだいたい肉を200g以上と魚介類150g以上。必ず納豆40g(1パック)と卵1個を使い、タンパク質はしっかりとれるようにしました。さらに、トレーニングに合わせてビタミンDやイミダペプチドが多い食材を組み合わせたり、鉄やカルシウムを増やせるような食材を選んでいきました。

野菜はニンジンやトマト、ブロッコリー、スプラウトなど抗酸化作用が高いものを中心に、約30cmの大きなお皿にサラダとして必ず提供。それ以外にも副菜や汁ものなどで、相当量の野菜や海藻を使いました。

慣れない定食スタイルでの提供に関して、最初は「大丈夫かな?」とも思っていましたが、選手からは「栄養計算され、決まった量が食べられる」「嫌いでも残せない(せっかく作ってくれたので申し訳ないとのこと)」との反応がありました。短期間ですが、身体が引き締まったようで、シーズンに向けて、チームキャンプでも順調に過ごして欲しいと思います。

さて今回は、プロ野球選手の自主トレでもとりいれた豚肉メニュー、「豚肉と大根麺のトマトチーズ」を紹介します。大根をピーラーでスライス状にして、「麺」にするのがポイントです。

大根は一年中手に入りますが、旬は秋から冬で、今の時期はみずみずしく甘みが増して煮物にもぴったりです。トマトとチーズのうま味は相乗効果があります。ぜひおためしください。

管理栄養士・川端理香