ワカメの収穫時期になりました。春が旬の生ワカメは、今回紹介する「ワカメのちらし寿司」やワカメしゃぶしゃぶやなど、新鮮だからこそおいしく食べられる料理があります。

塩蔵ワカメや乾燥ワカメなどで、ワカメは年中手に入りますが、生ワカメのしゃきしゃき感や磯の香りはこの時期ならではです。ぜひ選手にも「本当の食品の味」を知ってほしいと思います。

ワカメは本来、暗褐色ですが、熱湯を通すと鮮やかな緑色に変わります。今回の「ワカメのちらし寿司」では、キュウリと枝豆を加えて、3食の緑色をとり入れてみました。

血糖値の上昇緩和、疲労回復、体脂肪ダウン

野菜が苦手な選手が、代わりにワカメを食べることがあるように、海藻類と野菜類は成分がよく似ています。海藻に含まれる食物繊維の多くは、水溶性食物繊維です。あのぬるぬるしたものがアルギン酸やフコイダンという食物繊維の一種で、食事の際の血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。

またカルシウムやマグネシウムなどの筋肉の収縮に関する栄養素も比較的多いため、私は選手たちに、試合後の回復のための食事にワカメを取り入れるようすすめています。低エネルギーなので、体脂肪を落としたい時や減量を意識する時には、ワカメの量を増やして満腹感を出すなど使えます。

今回は、タンパク質やビタミンB群などがとれるようにタコや枝豆、チーズなども具材に入れました。具材はご家庭にあるもの、選手が好きなもので構いません。具材の分量を増やせば、1品で多くの栄養素がとれる料理になります。

管理栄養士・川端理香