骨の材料となるカルシウムは、ほとんどの日本人が不足していると言われる栄養素です。アスリートの食事をチェックしてみると、日頃の食品の選び方で、摂取量がだいぶ変わるという印象があります。

例えば、毎食ヨーグルトをとり、それ以外にもカルシウムの多いものを取り入れる意識があるアスリートは必要量がとれています。しかし外食、特に和食が多いアスリートは不足している傾向があります。

食べていても血液検査で数値が低いことも

プロのチームによっては、血液検査で定期的にカルシウムが不足していないかどうかをチェックしています。これは非常に大切なデータです。食事チェックで充足していると思っていても、血液の数値が低いことがあるからです。

食べているはずなのに実は十分に足りていないのは、食品の吸収率も関係していると思っています。「吸収率が良い」と言われる乳製品のカルシウムの吸収率は50%程度でしかなく、青菜になると20%程度ともっと低いのです。カルシウムは筋肉の収縮や血液の凝固などにも関わっています。追い込んだトレーニングをし、体を酷使しているアスリートにとって、吸収率の良いものをとることが重要です。

カルシウムの吸収率を高めるには、ビタミンDとセットでとるのもポイントです。今回紹介する「豆腐と卵のカルシウムソースがけ」は、そんなカルシウムとビタミンDの多いシラスや卵を組み合わせているメニューです。

カルシウムの豊富なヨーグルトをベースにしたソースは、ごはんにかけてグリルするなど幅広く使えます。ぜひお試しください。

管理栄養士・川端理香