暑いときの夏バテ予防に、豚肉などに含まれるビタミンB1と生姜(ショウガ)の組み合わせが効果的なことは、すでにご存知のことと思います。ショウガの辛味成分は血管拡張作用があり、それだけでも疲労回復につながります。

さらにショウガを加熱すると、痛みの原因となるプロスタグランジンの生成を抑えるため、膝や腰などに慢性的な痛みがある選手にはぜひ取り入れてほしいものです。今回は、そんな痛みを抱える選手に食べて欲しい「ショウガ肉巻きおにぎりモロヘイヤソースがけ」を紹介します。肉の脂身、飽和脂肪酸やn6系の脂肪酸を抑えている選手にもおすすめのメニューです。

カルシウムや食物繊維が多いモロヘイヤ

ソースに、今が旬のモロヘイヤを使っています。モロヘイヤといえば、あのネバネバが体に良いイメージがあると思いますが、この成分は血糖値の急激な上昇を抑えたり、消化管の粘膜を保護したりする作用も期待できます。

また選手と話していて驚かれるのは、野菜としてはかなり多くのカルシウムが含まれていること。乳製品と比較すると、野菜のカルシウムは吸収が劣りますが、ぜひカルシウムがとれる野菜の1つとして覚えてください。ほかにカルシウムがとれる野菜として、水菜もありますので、覚えておくとよいでしょう、

また、夏に便秘になりやすいという選手もいると思います。実際にサポートしている選手にもいますが、原因は水分不足と、暑さで食欲が落ちて食物繊維がとれていないことが挙げられます。そういった選手にも、食物繊維が多いモロヘイヤはおすすめです。

今回はおにぎりにしているので、コンパクトで食べやすく、夏場の食欲が落ちたときも口にしやすいと思います。ぜひお試しください。

管理栄養士・川端理香